箱根登山鉄道:駅名表示板の標高数値に誤り…修正へ

毎日新聞 2013年11月29日 20時28分(最終更新 11月29日 20時45分)

箱根登山鉄道の全駅で実測と違っていた標高表示=箱根板橋駅で2013年11月29日午後1時1分、澤晴夫撮影
箱根登山鉄道の全駅で実測と違っていた標高表示=箱根板橋駅で2013年11月29日午後1時1分、澤晴夫撮影

 箱根登山鉄道は29日、登山電車(小田原−強羅)とケーブルカー(強羅−早雲山)の駅名表示板に記載された標高の数値に誤りがあったと発表した。登山電車の全駅と信号所、ケーブルカー全駅の合計19カ所のほか、電車内の停車駅案内表示やパンフレットで、いずれも実測より11〜14メートル高く表示されていた。標高表示は来週中にも修正するという。

 同鉄道によると、利用客から昨年8月、箱根板橋駅のホーム上にある標高表示と、付近に神奈川県小田原市が設置した海抜表示に違いがあるとの指摘を受けた。測量会社に依頼して全駅の標高調査をした結果、表示板などの記載と実測数値が異なっていることが判明。箱根板橋駅は実測の標高が16メートルだったが、27メートルと記載していた。

 登山電車は1919(大正8)年、ケーブルカーは21(同10)年に開業。標高表示は85年から山岳鉄道をアピールする目的で記載している。開業当時から使っていた線路管理図面にあるフィート表示の「地盤高」と呼ばれる数値を「標高」と誤って認識し、それをメートル換算して表示板などに記載したのが原因という。同鉄道は、地盤高が何の数値かは不明だとしている。【澤晴夫】

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