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和毅 圧倒!3―0判定勝ち 地元ナニワで初防衛成功
WBO世界バンタム級タイトルマッチ12回戦 亀田和毅 3―0判定 イマヌエル・ナイジャラ (12月3日 大阪・ボディメーカーコロシアム)
8R、ナイジャラ(右)に左ジャブをヒットさせる亀田和毅
Photo By スポニチ |
凱旋試合をそろって飾った。WBO世界バンタム級王者の亀田和毅(22=亀田)は挑戦者で同級6位のイマヌエル・ナイジャラ(29=ナミビア)を一方的な展開で12回判定3―0。IBF世界ミニマム級王者の高山勝成(30=仲里)も12回判定3―0で挑戦者ビルヒリオ・シルバノ(23=フィリピン)を下し、ともに地元・大阪で初防衛に成功した。
楽勝と言っていいほど和毅が力の差を見せた。2回に左フックで挑戦者をグラつかせた後は試合を掌握。13・5センチのリーチ差をものともせず、ナイジャラの懐に飛び込んだ。左ボディーを的確に放り込み、回転の速いパンチで何度もナミビア人ハードパンチャーにロープを背負わせた。判定は3―0。一人は10ポイント差をつける圧勝劇だ。しかし、勝利の余韻に浸ることはできなかった。
「KOを狙っていたので、悔しい。狙ったら、アカンな。自然にいった時の方が倒せている」
圧倒しながら、ダウンを奪えなかった。渋い表情はそのためだ。自己採点は、100点満点の「5点ぐらい」と消化不良の内容だったことは自身が痛感していた。
KOをテーマに、体を仕上げてきた。米国から「TRX」という米海軍特殊部隊が考案したというトレーニング器具を取り寄せ、体をいじめ抜いた。自己管理も怠らなかった。自宅ではグローブを包丁に持ち替え自炊もした。魚の煮付け、肉じゃが、減量食までも、カロリー計算をしてつくった。「料理ぐらいできねぇとカッコ悪いから」と悪びれるが、全てはボクシングのため。体調管理への意識を高め、苦しい減量に立ち向かった。
KOという目標は果たせなかったが、国内で初めての世界戦、それも地元での一戦を勝利で飾ったことに安どの表情を見せた。「絶対にええ試合をせなアカンというのはあった」と重圧があったことを認めた。次戦はランク1位・カバジェロ(米国)との指名試合に向かう。「それをクリアして次のプランを考えたい」。兄・大毅は釈然としない一戦となったが、自身は無敗街道を突き進んでいくだけだ。
▽和毅―ナイジャラVTR 前へ出て積極的に攻めた和毅が、大差の判定で勝った。間合いを詰め、接近戦から何度も強烈な左ボディーを効果的に放った。常に主導権を握りながら、打ち合いにもひるまず左右の連打を繰り出し、有効打で大きく上回った。ナイジャラは大振りのパンチが多く、流れを変えられなかった。終盤はクリンチに逃げる場面が目立った。
◆亀田 和毅(かめだ・ともき)1991年(平3)7月12日、大阪市西成区生まれ。天下茶屋中卒。6歳で空手を始め、小1と小3で全国大会優勝。8歳でボクシングを始める。08年1月、16歳でメキシコ武者修行。同11月プロデビュー。13年8月にフィリピン・セブ島でWBO世界バンタム級王者のアンブンダ(ナミビア)に判定勝ちし、史上初の3兄弟世界王者を達成。身長1メートル71、リーチ1メートル63。右ボクサーファイター。
[ 2013年12月4日 05:30 ]
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