サウジ石油相:市場は均衡-イラクなど再開でも減産は不要
12月2日(ブルームバーグ):サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相は2日、世界の石油市場が「均衡状態」にあるとの認識を示した。石油輸出国機構(OPEC)総会出席のため到着したウィーンのホテルで語った。
ヌアイミ氏の到着前には代表団の3人がブルームバーグに対し、来年のOPEC産原油への需要は現行水準近くにとどまり、4日の総会では日量3000万バレルの生産目標が据え置かれるだろうと述べた。協議は非公開だとして匿名を条件に明らかにした。サウジの産油量はOPECの約3分の1を占める。
OPEC事務局が11月12日公表した見通しによると、非OPEC諸国の生産増に伴い、加盟国に求められる来年の産油量は2960万バレルと、今年の2990万バレルから減少する見込み。一方、ブルームバーグが推計した11月のOPECの産油量は3000万7000バレルと、イラクやリビア、イランからの供給途絶にもかかわらず、目標を上回っている。
ヌアイミ氏は「市場はあり得る限りで最良の状況にある。需要を満たすために可能な供給を全ての国が行うだろう」と述べた。イランやイラクからの供給が回復した場合でも、OPECが減産を行う必要はないとの認識を示した。
世界エネルギー研究センター(CGES)とシティグループは、サウジとクウェート、カタール、アラブ首長国連邦が来年、供給過剰を回避して価格を安定させるため、計100万-200万バレルの減産を強いられるとの予想を示していた。
原題:Al-Naimi Says Crude Market Balanced as OPEC Seen KeepingTarget(抜粋)
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更新日時: 2013/12/03 13:33 JST