原爆症認定:「全国原告団」を結成

毎日新聞 2013年12月03日 20時16分(最終更新 12月03日 20時22分)

 原爆症認定を却下された被爆者が処分取り消しを求めて全国の7地裁で起こしている訴訟を巡り、原告108人が3日、「ノーモア・ヒバクシャ訴訟全国原告団」を結成した。東京、大阪、広島などの原告や支援者ら約40人が東京都内で「結成のつどい」を開き、弁護士らとの連携を強化し、勝訴を目指す方針を確認。「原爆症認定制度を被爆の実態に沿った制度にするため、裁判勝利に向けて全力を挙げていく」とする結成宣言を採択した。

 原告団の事務局は被爆者団体「東友会」(東京都)に置く。つどいでは、各地の原告団が裁判の状況や原告の現状などを報告した。

 長崎で12歳の時に被爆した、東京地裁の原告、山本英典さん(80)=東京都杉並区=は原告団長に選出され、「心臓バイパス手術などを受けた1級障害者でもあり、自分でもよく生きていると思う。だが、休んでいるわけにはいかない。精いっぱい叫んでいかないと、世論は変わらない」と意気込みを語った。【吉村周平】

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