新たに「機能」を対象とした補償金制度をつくることで、今後どんな機器やサービスが新たに生まれてきても、安定して金を徴収できるような仕組みを整えるべきだ、としている。
文部科学省の審議会も、この提言について議論する予定だと報じられている。
今回提言された新しい補償金制度は、具体的にはどのような内容なのだろうか。
また、一般個人にとって、どのような影響があるのだろうか。著作権問題にくわしい桑野雄一郎弁護士に聞いた。
●あらゆる媒体・機器・サービスが補償金の対象に
「提言の第1のポイントは、補償金の対象を、私的複製に使用される『機器』や『媒体』から、私的複製に供される『機能』に変更するよう求めていることです。
つまり、録音・録画の『機能』を備えている限り、HDレコーダー、PC、MP3プレーヤー、クラウドサービスなど、あらゆる媒体、機器、サービスが補償金の対象
になり得ます」
これは裏を返すと、PCやスマホのように用途が限られていない機器からも、補償金が徴収される可能性がある、ということだ。実際に録音や録画をしなくても金を取られるとなれば、違和感はぬぐえない。
●補償金の支払義務者を「事業者」に変更
「第2のポイントは、補償金の支払義務者を『利用者』から複製機能を提供する『事業者』に変更するよう求めていることです。
ただし、事業者に補償金の支払義務を負わせれば、それは利用者に転嫁されることになるでしょうから、結局利用者が負担することになるのは必至です。
この提言が実現した場合、利用者の補償金の負担は増加しますし、現在のような補償金の返還が認められる余地もなくなるだろうと思います」
ここでいう補償金の返還とは、たとえば補償金が上乗せされている空きディスクを購入した人が、それを私的複製に使っていないと証明できれば、補償金の返還を受けられるという制度だ。