ブラッド・ピット、「人の顔を覚えられない症状と闘っている」と告白

ブラッド・ピット

ブラッド・ピットが、男性誌「Esquire」の取材に応え、人の顔を覚えられない症状と闘っていると明かしている。

ブラッドは人と会って、会話をしても、その人がいなくなると、すぐに顔を忘れてしまう症状を抱えているという。そして、一度会ったことのある人に出会っても、誰だか思い出すことができず、まったく知らない人と会ったように思えてしまうのだそうだ。

ブラッドは、「たくさんの人は、僕が彼らを見下していると思って僕を嫌っていると思う」と語った。あるとき、ブラッドは思い切って人々に「どこで会いましたっけ？」と尋ねたのだが、それがかえって人々をさらに不快にさせてしまったのだという。

ブラッドは「人々は僕のことを『天狗になっている』とか『自惚れている』と思ってしまうんだ。僕にも本当に分からないんだ。顔が覚えられないんだよ…」と語っている。

ブラッドは数年前に「相貌失認（そうぼうしつにん）」という人々の顔を認識できない症状があることを専門書で知ったという。相貌失認の人々は、声や服などで人を認識しているそうだ。

ブラッドの方には悪気がないのに、意図せず他人に不快な思いをさせてしまって、とても苦しんでいるに違いない。この告白で、彼が人と会い、その人を覚えていないことを気に病んでいることを知るだろうし、自分を「天狗になった男と思っているんじゃないか…」と心配していることを知るだろう。

彼はただ、この症状と向かい合い、闘っていたのだ。

（text：Mieko Nakaarai）