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【プロ野球】川上哲治さんお別れ会に900人 王会長がお別れの言葉2013年12月3日 紙面から
巨人の現役時代に首位打者5度の「打撃の神様」、監督として日本シリーズ9連覇を達成したことで知られ、10月28日に93歳で亡くなった川上哲治さんのお別れの会が2日、東京都内のホテルで開かれた。長嶋茂雄巨人終身名誉監督、巨人OB会長である王貞治ソフトバンク球団会長、原辰徳巨人監督、落合博満中日ゼネラルマネジャー、宮内義彦コミッショナー代行(オリックス球団オーナー)ら900人が出席。王会長が「プロ野球界はこれからも力強く前進していきます。どうぞ、見守っていてください」とお別れの言葉を述べ、全生涯を野球にささげた川上さんをしのんだ。 故人へ「お別れのことば」をささげた王会長。「その存在の大きさにあらためて、がくぜんとさせられています」。思い出話が次から次へとあふれ出た。 1958年で引退した川上さんと入れ替わる形で巨人に入団した。遠征に出かける巨人軍を見送りに行った東京駅で初対面を果たした。「そのときの光景は今でも胸の中に強く焼き付いています」。相手は球界を代表するスーパースター。さぞかし強烈な印象を受けたに違いない。 61年からは監督と選手という関係に。その年、南海との日本シリーズを前に「土砂降りの雨の中、多摩川グラウンドの芝生の上から打撃練習をしたことが強烈な印象として残っています」。見事、就任1年目で日本一に輝くと「誰もが川上さんの指導者としての勝利への思いの強さを感じさせられました」。 人間「川上哲治」を感じたこともあった。王会長がスランプに陥っていた71年、大阪の宿舎で突然、「オレについてこい」と声をかけられた。料亭などで飲食をともにして「本当に違った川上さんの一面を見た思いがしました。その一夜は川上さんとの距離がグッと近づいた、忘れ得ぬ貴重な夜となりました」。 この日の会場にはメガネをかけ、柔らかな笑みをたたえる川上さんの遺影が飾られていた。65年6月の阪神戦の試合前に撮影された、その写真を王会長は不思議な思いで眺めた。「ユニホームを着てはいるんだけど、勝負の鬼という感じの、われわれの頭の中にあるイメージと違うような、ものすごくにこやかな良いお顔をしていたな」。選手の立場からは決して見ることができなかった笑顔なのだろう。 その笑顔に向かい、王会長は誓った。「川上さんが野球界に残された大きな影響力は、これからも生き続けていくと思います。プロ野球界はこれからも力強く前進してまいります。どうぞ見守っていてください」。 (小林孝一郎) PR情報
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