【吉田伸八】無免許運転の厳罰化を盛り込んだ改正道路交通法が12月1日、施行される。京都府亀岡市で昨年4月、無免許の少年が運転する車が集団登校中の小学生の列に突っ込み、3人が死亡した事故などが改正のきっかけ。自転車事故の対策も拡充する。

 主な改正点は、無免許運転とその命令・容認、免許証の不正取得の罰則がこれまでの「懲役1年以下か罰金30万円以下」から「懲役3年以下か罰金50万円以下」に引き上げられる。

 無免許と知りながら車を貸したり同乗したりして、無免許運転を助長する行為についても、これまでは刑法の幇助(ほうじょ)犯規定で運転者の半分の罰則を科してきたが、より厳しい罰則を改正道交法に新設した。

 自転車対策では、自転車が通行できる路側帯を左側だけに限った。これまでは右側通行も認めていた。事故が多発している競技用の「ピストバイク」など、ブレーキがなかったり整備不良だったりする自転車を警察官が検査し、整備や運転禁止を命じられる規定も新設。命令に違反すると5万円以下の罰金を科せる。

■12月1日施行の改正道交法の主な内容

・無免許運転やその命令、免許の不正取得などの罰則を1年以下の懲役か30万円以下の罰金から、3年以下の懲役か50万円以下の罰金に引き上げ

・無免許運転者への車の提供に3年以下の懲役か50万円以下の罰金、同乗に2年以下の懲役か30万円以下の罰金を新設

・ブレーキのない自転車の運転について警察官が検査したりブレーキ整備や運転継続の禁止を命じたりできる。命令違反に5万円以下の罰金

・自転車などの軽車両の路側帯通行を車道左側に限定