(cache) Chosun Online | 朝鮮日報

【寄稿記事ナナメ読み】米中を従え国益を最大化させよ

 日本の集団的自衛権行使の問題をはじめ、目まぐるしく動く北東アジア情勢。韓国の外交政策について中国・東華大学の韓国人教授ウ・スグンさんの寄稿記事が11月4日付の毎日経済新聞に掲載されました。

【寄稿記事原文リンクはこちらから】

 ウ教授は米国について「韓国への戦時作戦統制権移管を再延期し、日本の集団的自衛権行使について韓国政府から事実上の同意を得たのは、北東アジアにおける米国の最大課題『中国封鎖』への足掛かり」と言います。

 日本については「日米同盟の強化や集団的自衛権行使で米国から全面的支持を得た。しかも、集団的自衛権行使では韓国の『黙認』も得た。このため、侵略という『原罪』で不安をあおってきた中国に対し『保護膜』を強化している」と評しています。

 中国についても「日米同盟強化など全方位的な米国の攻勢に対抗し、習近平国家主席や李克強首相が東南アジア各国を訪問したり、ロシアやインドの首相を招待したりと周辺国との関係を強化している。韓国は寂しさも感じるが、自国の国益を最大化するためだ」と分析します。

 一方の韓国については「日本の集団的自衛権行使で米国から『むなしい』結論を言い渡された。日本には歴史認識や独島(日本名・竹島)に関する挑発的言動で振り回され、集団的自衛権行使を認めてしまうという惨たんたる状況。中国とはやっとのことで築いた蜜月関係に亀裂が入るのではとヒヤヒヤしている」と嘆いています。

 そして、今後の韓国の外交について「小学生のようだった20世紀の時とは違い、21世紀の韓国は大学生並みの体格になった。それだけ韓国の立場は強まっているのだから、それに見合った外交を展開すべきだ。米中両国を韓国の『左に青龍、右に白虎(東西を守る神獣)』にし、韓国の国益を最大限にするため21世紀に見合った外交的座標を作らねば」と提案しています。

 バランサーとしてではなく、米中を従える韓国外交の展開を訴えるウ教授。本稿は中国が防空識別圏設定を発表する約3週間前に掲載されたものですが、ウ教授が本稿の主張を今後も維持できるか、見守りたいです。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース