シーズン中もメディシンボールを投げていた藤浪【拡大】
10勝を挙げ、フル回転したシーズンを終えても、プロ1年目はまだ続く。寒風吹きすさぶ鳴尾浜で強化指定選手のトレーニングがスタート。藤浪が師走も鍛えに鍛える決意をみせた。
「(鍛える必要があるのは)体全体なんで、体全体をレベルアップしないといけない」
若手や育成選手ら計13人が参加したメンバーのなかにいた。午前10時から練習開始。ウオーミングアップで体をほぐすと、キャッチボールも行った。その後はダッシュを繰り返し、約2時間のグラウンドメニューを終了。午後はウエートルームにこもり、マシンと向き合った。ただ、この日は過去の強化練習とは違う出来事があった。
トレーナーと、今オフの強化ポイントについての個別面談だ。来季は1軍でコンディショニング部門を担当する権田トレーナーは「昨年まで体力測定をしてもフィードバックしていなかったので、トレーニング改革です」と説明した。
11月下旬にチーム全体で行われた体力測定では、約10種目のなか、従来の垂直跳びや背筋力などともに、新たに野球の動きに近い項目が加わった。その際の結果が各項目別の順位付けやそれぞれの平均値を多角形グラフにして、初めて選手に配布された。狙いは各々の弱点や課題を明確にすること。だが、長身右腕は驚きの数値をたたき出していた。