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「振り込め」など特殊詐欺、過去最多 1~10月で昨年超え

2013/12/2 23:24
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 全国の警察が今年に入って把握した振り込め詐欺など「特殊詐欺」の被害額が10月末までに約383億3千万円に上ったことが2日、警察庁のまとめで分かった。過去最悪だった昨年1年間の約364億4千万円をすでに上回り、年間では450億円を超えるペースとなっている。

 警察は取り締まりを強化しているが、被害の拡大に歯止めが掛かっていない。世耕弘成官房副長官は2日の記者会見で「国民への啓発活動をしっかり充実させる必要がある」と述べた。

 特殊詐欺は携帯電話やインターネットを使い、犯人が被害者と対面せずに現金をだまし取る犯罪のこと。警察庁は2004年から振り込め詐欺、10年以降はこれに「金融商品取引」「ギャンブルの必勝法」「交際あっせん」をうたった詐欺を加え、特殊詐欺として被害状況を公表している。

 被害の内訳は、振り込め詐欺が約202億1千万円、金融商品取引名目が約141億5千万円、パチンコなどのギャンブル必勝法をうたった情報料名目の詐欺が約24億7千万円など。振り込め詐欺の被害額は昨年1年間の約160億円を上回り、08年以来5年ぶりに200億円を超えた。

 振り込め詐欺の3分の2は息子などを装う「おれおれ詐欺」だった。警察庁が今年上半期(1~6月)の手口を分析したところ、犯人が現金を被害者の自宅で受け取ったり、現金を持ってこさせたりする「現金受取型」が急増しており、おれおれ詐欺全体の7割以上を占めた。

 警察庁は「金融機関が窓口の警戒を強めていることを受け、犯人グループが手口を変えてきている」と分析。地方在住の被害者を新幹線で移動するよう仕向け、東京都内で現金を受け取ったケースもあったという。

 全国の警察が特殊詐欺事件で今年1~10月に摘発したのは1450人。電話をかけたり、現金を受け取ったりする詐欺グループの「末端」が大半で、主犯格の摘発につながらないケースが多い。警察庁は薬物や銃器犯罪などの捜査で認められている通信傍受を振り込め詐欺にも適用できるよう求めている。

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特殊詐欺、世耕弘成、警察、振り込め詐欺

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