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【グラニュース】


ピクシーと言えば名古屋だ

2013年12月3日 紙面から

◆本紙評論家・米山さんが聞くラストインタビュー<後編>

 名古屋グランパスのドラガン・ストイコビッチ監督(48)のラストインタビュー後編では、日本サッカー界の将来と、自らの今後のプランについて語った。(聞き手・米山篤志さん=本紙Jリーグコメンテーター)

 米山「日本の選手と海外の一流選手との差は何だと思いますか。クオリティはほとんど同じにも感じますが」

 ピクシー「日本のサッカーはまだ若い。Jリーグは始まったばかりだし、プレッシャーを感じる時間がまだ少ないのかもしれない。日本はクリーンなサッカーという印象がある。ピッチはきれいに整っているし、J1を取り巻く環境は素晴らしい。外国人選手は、さまざまな環境でプレーすることを経験しているし、給料のために、あるいは新しい契約を勝ち取るために戦っている。日本人選手はもっと、個人的な責任を負うべきだ。チームが自分に何をしてくれるかではなく、チームのために自分は何ができるか考えてプレーしてほしい。何度も負けているのに『大丈夫、大丈夫』って。大丈夫じゃない。勝てなければハッピーじゃない。その気持ちが強ければ、次は修正しようと必死になるはずなんだ」

 米山「グランパスにいた吉田麻也をはじめ、今の若い選手たちは次々に欧州のクラブに出て行きますが、この傾向をどう感じていますか」

 ピクシー「09年のシーズン後、麻也には『もう1年、6カ月でもいいから待ったほうがいい』とアドバイスはした。でも麻也は行きたいばっかり。あれは失敗だったね。尊重はしているが、(移籍した)VVVはオランダの小さなクラブ。環境の違いや思いもよらないプレッシャーで、ストレスがたまる。オフに名古屋に帰って来たときに話したら、負けてばかりいてテンションが下がっている印象だった。彼の高い能力によって、プレミアリーグ(サウサンプトン)に行くことはできたが、今また問題(試合に出られない)を抱えている」

 米山「日本で何年かプレーした後でいいと」

 ピクシー「そう、最初は日本で自分のポジションをしっかり確立して、それからでも遅くはない。23、24歳くらいかな。18、19歳では難しいことがある。日本とは何もかも違う。生活環境や、極端に言えば、雨の降り方だって違うかもしれない。宇佐美(G大阪)は非常にいい選手だ。でも、いきなりバイエルン・ミュンヘンは難しいと思っていた。結局、G大阪に戻る選択しかなかった。そういう点を見れば、日本で何年か連続で実績を残してから欧州にいくほうがいいだろう」

 米山「監督としてのキャリアはいったん幕を下ろすことになりますが、今後のプランは」

 ピクシー「まずは休みたい。ロンドンでサッカーの試合も見たい。来年の夏ぐらいから次のスタートを考えたい」

 米山「いつかまた、日本に戻ってくると思っていますが、日本代表監督や、あるいはグランパス以外のクラブの可能性もありますか」

 ピクシー「Jの他のクラブは難しい。名古屋は私のホームだ。私の人生で、素晴らしい時間を過ごした大事な場所。他のクラブでやることは想像できない。プロのコーチとして、可能性がないとは断言できないが、名古屋と言えばピクシー、ピクシーと言えば名古屋だからね」

 

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