九州大が遺体専用CT導入へ12月02日 19時30分
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事件に巻き込まれて死亡した疑いがある人の死因を詳しく調べるため、九州大学は県内で初めて遺体の内部を撮影する専用のCTを導入することになりました。
九州大学が導入するCTは、遺体の内部を撮影して死因を調べる「死亡時画像診断」専用の機種で、通常の医療用のものよりX線の線量を高く設定できます。
企業などから寄付を募っておよそ2500万円をかけて導入したもので、年間100件あまりの司法解剖を行う九州大学大学院の法医学教室にこのほど設置され、今月中旬から運用される予定です。
法医学教室では司法解剖される遺体をすべて事前にCTで調べることでこれまで以上に詳しく死因を調べられるほか、解剖に遺族が同意しない場合でもこの装置で詳しく調べられるようになるということです。
法医学教室の池田典昭教授によりますと、特に子どもの場合、家族の同意が得られないことが多いため死因の特定が難しいということで、装置の導入で虐待による死亡の見落としを防ぐことなどが期待されています。
池田教授は「突然死の再発の防止や虐待の撲滅のためにも死因究明に取り組んでいきたい」と話していました。