(cache) Chosun Online | 朝鮮日報

「主動作為」 中国が世界戦略を転換

経済発展に力入れ対外摩擦避けるこれまでの戦略を転換
習近平主席「中国は世界のルールの追従者から制定者に」

 中国が東シナ海に防空識別圏(CADIZ)を設定したのは、中国外交の基本的な枠組みが「主動作為(行うべきことを主導的に行う)」に変わったことを意味するとの見方が示された。1980年代、トウ小平氏が立てた対外戦略「韜光養晦(とうこうようかい=実力を隠し闇の中で力を養う)」が事実上、幕を下ろしたというものだ。また、香港の週刊誌「亜州週刊」最新号は「防空識別圏宣言は習近平国家主席が今年8月に自ら決定した事案だ」と報じた。

 先月30日付の香港紙「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト」によると、シドニー大学の袁勁東教授は「中国新指導部は、低姿勢の外交政策『韜光養晦』を終了するのは今だと考えているようだ」と語ったという。1978年の改革・開放宣言後、経済発展に力を注ぐために対外摩擦を避けようとしてきた中国外交の目標が変わろうとしているというのだ。

 中国外務省が出版している週刊誌「世界知識」も今年初め「中国の外交は『韜光養晦』から『主動作為』に変わろうとしている」と書くなど、中国外交の変化の予兆はすでにあった。

 習近平主席も昨年12月、共産党政治局第3回全体学習で「中国の外交は世界のルールの追従者から、世界のルールの制定者に変わりつつある」と述べたと、米国の中国語圏メディア「多維」が当時伝えた。北京の外交消息筋は同日「習近平氏の指導部は外交・安保戦略の新たな枠組みを構築しようとしている。防空識別圏宣言は、そうした流れの表れだと解釈すべき。外部の挑戦に積極的に対応するという意味だ」と語った。

 一方、ブルームバーグ通信は「米国は中国に通知することなく、中国が設定した防空識別圏に毎日軍用機を出撃させている」と報じている。中国も防空識別圏で「常時巡視飛行を続ける」という方針をあらためて示している。

北京= アン・ヨンヒョン特派員
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース