<ボカロ小説>女子中高生に大人気 ヒットの理由は?
まんたんウェブ 12月1日(日)9時0分配信
シリーズ累計発行部数が200万部を突破した「カゲロウデイズ」(KCG文庫)など“ボカロ小説”と呼ばれるライトノベルが女子中高生を中心に人気を集めている。ボカロ小説とは、初音ミクなど音声合成ソフト「ボーカロイド(ボカロ)」で制作された“ボカロ曲”を小説化したもの。音楽を小説化する……という手法は一般的ではないため、イメージしづらいかもしれない。謎が多いボカロ小説の全容を解き明かすとともに、女子中高生から支持を集めている秘密に迫った。(毎日新聞デジタル)
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◇ボカロ曲がアニメのOPならボカロ小説は本編
ボカロ小説の基となるボカロ曲の多くは、“P(プロデューサー)”と呼ばれる音楽制作者がボカロで制作した楽曲を「ニコニコ動画」などの動画配信サービスにアップしたもので、2007年の初音ミクの発売以降、急増した。ボカロ曲は、ファンタジックな世界を舞台に、初音ミクなどボカロキャラが活躍する……というアニメやマンガのような世界観を持った歌詞の作品が多く、“絵師”と呼ばれるクリエーターが手がけたイラストやアニメが付けられている。
5分程度のボカロ曲は、例えるならアニメのオープニングのようなもので、ボカロ小説は、楽曲の歌詞や映像の世界観をモチーフに、そのイメージをふくらませて制作された“本編”ともいえるだろう。
ボカロ小説のルーツといわれているのが、悪ノP(mothy)さんの人気ボカロ曲から生まれ、10年に刊行された「悪ノ娘。」(PHP研究所)だ。悪ノP(mothy)さん自身が小説を執筆しており、楽曲の制作者が小説も執筆するという独特の手法は、ボカロ小説のスタンダードとなった。「悪ノ娘。」は発行部数が20万部を超えるヒットとなったこともあり、続々と各社が参入。現在は40冊以上が出版されており、シリーズ累計発行部数が200万部を突破したじん(自然の敵P)さんの「カゲロウデイズ」シリーズという大ヒット作も生まれた。出版不況が叫ばれる中、ボカロ小説は一大ジャンルになりつつある。
最終更新:12月1日(日)9時0分
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