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【ゴルフ】

男子賞金王は松山 ルーキーで史上初

2013年12月2日 紙面から

カシオ・ワールドオープン最終日、優勝し進藤大典キャディー(右)と抱き合い喜ぶ松山英樹=高知・Kochi黒潮CC

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◇カシオ・ワールドオープン<最終日>

 ▽1日、高知県・Kochi黒潮CC(7316ヤード、パー72)▽晴れ、気温14・5度、風速2・7メートル▽賞金総額2億円、優勝4000万円▽65選手(うちアマ1人)▽観衆7100人

 男子ゴルフ界に史上初の偉業が誕生した。松山英樹(21)=東北福祉大=が70で回り、通算12アンダーで優勝。賞金4000万円を獲得し、今季の総額は約2億107万円。最終戦・日本シリーズ(5〜8日、東京・よみうりCC)を待たずに賞金王を決めた。ルーキーの賞金王は1973年にツアー制度が始まって以来、初めて。2億円突破は94年と96年の尾崎将司、2001年の伊沢利光に次いで3人目(通算4度目)。プロ1年目の年間4勝は81年倉本昌弘以来32年ぶりだ。松山の次の焦点は年間獲得賞金額の新記録で、日本シリーズで優勝すれば達成する。

 20センチのウイニングパットを沈めた松山が、進藤大典キャディーと抱き合い、笑顔を見せた。高知・明徳義塾高出身の松山にとって、第2の故郷での大会。高校1年だった2007年大会ではボランティアとして、最終日最終組のキャリングボードを担当していた。

 「プロになってこういう舞台で頑張るんだ」と希望を抱いた大会での勝利に「ずっと練習させてもらったコースで優勝できたことは、すごくうれしいです」と相好を崩した。

 この日は大学の先輩・池田の猛攻で逆転され、一時は3打差をつけられた。さらに左手親指付け根周辺の違和感を抱え、途中で「違和感を消す」薬を飲んでの苦しい戦いだった。それでも「(8番で)3打差がついて逆に落ち着いた。我慢していれば、自分にもチャンスがあると思ってプレーした」。最終的には4バーディー、2ボギーで振り切った。

 ルーキー年の最多勝タイとなる今季4勝目。史上初のルーキー賞金王を決め、年間獲得賞金額も最短で2億円を突破。4勝については「うれしいという気持ちと、やったんだな、頑張って勝ったんだな、という感じがする」と言い、2億円突破については「超えたい数字だった。記録を抜くというのは、すごくいいですね」とニンマリだ。

 4月にプロ転向。今季は日米英など世界をまたにかけて戦った。途中、背中の痛みを抱えることもあったが、米ツアーシード権と国内賞金王を獲得。来季から5年間の国内シード権も得た。「どちらも難しかった。でも、出る試合で頑張った結果、アメリカのシードと日本ツアーで賞金王を取れた。1年間フルに頑張ったかいがあった。親や監督、キャディー、トレーナーといろんな人に支えられた。その人たちに感謝してます」と話した。

 今季の結果については「100点以上」というが、プレー内容は満足していない。「ここで満足したら(目標の)メジャー優勝はないです。メジャーに勝てるように練習していきたい」。21歳の若武者がさらなる高みを目指す。 (櫛谷和夫)

 

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