2013年11月28日15時06分
セゾングループを立ち上げ、1970年代以降の消費文化を育てるなど、経済人として活躍する一方、辻井喬(つじい・たかし)のペンネームで作家・詩人としても活躍した堤清二(つつみ・せいじ)さんが、25日午前2時5分、肝不全のため、都内の病院で死去した。86歳だった。親族で27日、密葬が営まれた。後日、お別れの会を開く。喪主は妻麻子さん。
西武グループ創業者で衆院議長も務めた故堤康次郎さんの次男として生まれ、議長秘書を経て、西武百貨店、西友ストアー(現西友)などの社長を務めた。堤義明・元西武鉄道会長は異母弟になる。
80年代から90年代初頭にかけて、西武百貨店、西友、パルコを中核とした流通グループを、生活総合産業を掲げ幅広い事業を手がけるセゾングループに育てた。進出した事業は、ホテル事業やマンション販売、リゾート開発、金融サービスなど多岐にわたった。
しかし、金融機関からの借入金に頼った拡大路線がバブル崩壊で破綻(はたん)し、ホテル事業、リゾート開発などから撤退。2000年には不動産会社の西洋環境開発を清算する際に、私財提供を余儀なくされた。グループ企業の経営から退き、セゾン文化財団理事長を務めた。
また、詩人・辻井喬として61年の「異邦人」で室生犀星詩人賞、92年の詩集「群青、わが黙示」で高見順賞のほか、00年には日本の敗戦や戦後と向き合った長編詩「わたつみ 三部作」で藤村記念歴程賞を受けた。
小説家としては69年、婚外子としての自身の複雑な出生などをつづった自伝的作品「彷徨の季節の中で」でデビュー。経済人で歌人だった川田順をモデルにした小説「虹の岬」で谷崎潤一郎賞を受けた。03年から04年にかけて朝日新聞に新聞小説「終わりからの旅」を連載した。04年に「父の肖像」で野間文芸賞。07年に芸術院会員、12年に文化功労者。朝日新聞文化財団理事を務めた。
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