日韓・韓日議連:共同の歴史教科書、両政府に作成提案へ
毎日新聞 2013年11月30日 21時19分(最終更新 11月30日 23時49分)
日韓・韓日議員連盟の合同総会は30日、共同声明を採択し、中国を含む日中韓3カ国による共同の歴史教科書の作成を、日韓両政府に働き掛けることを決めた。すでに韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が同様の提言をしており、首脳会談の実現など日韓関係改善の地ならしにしたい狙いがある。
合同総会は29、30両日、国会内で開かれた。日韓議連によると、初日の開会式前に出席者が記念撮影した際、韓国側である韓日議連会長の黄祐呂(ファン・ウヨ)セヌリ党代表が安倍晋三首相に提案した。
日本側が韓国側の提案に一定の理解を示した形だが、日韓両国は過去に歴史共同研究を2度実施したものの、頓挫した経緯がある。これを踏まえ、日韓議連幹事長の河村建夫元官房長官は30日、総会後の記者会見で「一歩踏み込んで次の方向を考えたい」と述べた。
共同声明では、このほか、原発汚染水問題への対応や、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)での協力も明記。北朝鮮の核問題については「地域の平和と安定にとって最も重要な課題」との認識を表明した。【福岡静哉】