「Sport For Smile ラウンジスペシャル2013」に参加してきました。「スポーツによる社会変革」をテーマにしたイベントです。今回で2回目の参加ですが、毎回目から鱗が落ちる思いです。
ふうせんバレーボール振興委員会 - ふうせんバレーボールふうせんバレーボールを知っていますか?
当日紹介されたスポーツのひとつが「ふうせんバレーボール」。その名の通り、ふうせんをつかってバレーボールをする障害者スポーツです。
いったい何が面白いのか。公式サイトから引用してみましょう。
ふうせんバレーボールは、バドミントンコートを使用し、ネットで分けられたコートに それぞれ1チーム6人ずつ入り、ネット越しに両チームが、ボール(ふうせん)を打ち合うスポーツです。
一番の特徴は、障がいのある人と障がいのない人とがチームを組み、チーム全員がボールに触れたあと6回以上10回以内で相手コートにボールを返すことです。
そうです、普通のバレーボールと違って、「チーム全員がボールに触る」ことがルールになっているのです。ぼくはバレーボールが激しく苦手で、コートではボールから逃げ回り、相手チームから「こいつは穴だぞ」と狙われるポジションだったのですが、ふうせんバレーボールならぼくでもボールを触れそうですね。バレーボールとか痛くて無理ですよアレ。骨折れたらどうするんですか。あぁ、トラウマが甦ってくるぞ…。
ふうせんバレーボールは、数ある障害者スポーツの中でも、かなり参加ハードルが低い教義です。競技の普及に取り組むの橋本大佑さんのことば。
これまで参加してきた人のなかには、病院のストレッチャーに乗ってきた人もいる。身体は動かないけど手首は動くので、手首で返すという方。身体が動かないから頭が当たるようにして弾く、という方も。特注で開発している風船なので、身体に当たってはね返るだけでも1.5mくらいは飛んでいくので行きます。重度の障害があっても、プレーヤーとして参加できるのが特徴ですね。
関係性を崩す難しさ
というわけで、ふうせんバレーボールは障害者であろうと、健常者であろうと、対等な立場で参加できるスポーツとなっております。
障がいの有無や、その種類や程度に関係なく、みんなが一つのコートの中で対等な立場の選手として一緒に汗を流す、まさにスポーツに『障がい』はなく、ともに生きる社会を夢見る私達の望む姿です。
が、「夢見る」「望む姿」という表記があるとおり、必ずしも話はそう簡単ではありません。当日のセッションでは、こんなことばも。
しかし、難しいのは、障害を持つ方を「助けて」しまうことがあるんです。健常者が助ければ助けるほど、自分ができる範囲が狭まっていってしまいます。本当は、助ける人は一歩引くことで自立が進んでいく。
「介助者—障害者」という関係をコートに持ち込んでしまってはいけない。健常者が助けてしまうと、ふうせんバレーボールの意味がありません。実際のところは、この関係性がうまくいっているところと、うまくいっていないところがある。
福岡で1989年に始まった「ふうせんバレーボール」、着々と普及が進んでいるそうです。海外でも6カ国で進んでいるというから驚き。
普通のバレーではなく、こっちを体育の授業でやりたかった…ホント、バレーボールはトラウマになりますよねあれ。あなたはわかりますか、「穴」として見られ、チームに迷惑を掛ける気分を…。
素敵なイベントを毎回開催してくれるSport for Smileにも感謝です。スポーツによる社会変革に関心がある方はぜひ。