■前中国大使・丹羽宇一郎さん

 民主主義国家の日本で、こんなことが本当にまかり通るのか、と白昼夢をみる思いです。福島県の公聴会で、意見を述べた7人はみな慎重な審議を求めました。その翌日に衆議院で強行採決とは、茶番劇です。問題点を指摘する国民の声が、民主主義のプロセスが、無視されています。

 大使時代、読み切れないほど多くの情報に接しました。外交や防衛で、開示できない情報は確かにあります。私だって、どんなに求められても話せない情報はあります。