「和幸」運営のとんかつ店、キャベツとお新香を使い回し

　とんかつチェーンを運営する和幸商事は２９日、東京・銀座の「恵亭銀座店」など４店舗で、客が残したキャベツやお新香を使い回していたことを発表した。再使用していたのは２００５～１０年までの間で、それ以降はないという。同社は、調査委員会を設置する方針で「従業員の教育を徹底させていきたい」としている。

　同社によると、「恵亭銀座店」では、お新香とキャベツの再使用があった。お新香は開店した０５年４月から５月までの約１か月間の毎日と、０９年春から１０年夏まで２～３回、キャベツは０５年６月から０９年までに年２回、０９年から１０年夏までに年４回だった。

　キャベツは大皿に、お新香は４種類を各小鉢に盛りつけて提供し、取り放題だった。０５年５月以降、再使用の禁止を指導したが、０５年６月以降について「食材の発注納品ミスにより、閉店間際に品切れになってしまったため、緊急時の対応策として、従業員が独自な判断と安易な考えにより行った」としている。１０年夏からは、再使用はないという。

　また、お新香の再使用については「恵亭二子玉川店」「かつ工房和幸鶴ケ島店」で０５年５月まで、「かつ工房和幸あゆみが丘店」で０６年１０月ごろまで毎日、行われていた。これらの件に関し、客からの健康被害の相談はない。

　１０月中旬に報道機関に寄せられた情報を基に調査した結果、発覚した。同社では調査委員会を設置し「外部の方を招へいして、第三者の目を活用する」という。巡回指導などを行うスーパーバイザー職を増員し、管理体制を強化する。

　広報担当者は「５５年の歴史で初めてのこと。従業員教育を徹底させていきたい」と再発防止に努める。ホームページでも「お客様には大変不愉快な思いをさせてしまい誠に申し訳ございません」などと謝罪している。

（2013年11月30日06時03分  スポーツ報知）

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