| 開催概要 | 展示構成 (モースの言葉) |
関連事業 | 取材の方へ |
大森貝塚の発見者として知られるエドワード・モース。1877(明治10)年から3度にわたって日本を訪れた彼は、日本の庶民の暮らしや心根に魅せられ、多彩な品々を「記録」としてアメリカに持ち帰っていました。
モースが感嘆した、明治の名もなき日本人の「こころ」とは何だったのか。
全米最古の博物館といわれるピーボディー・エセックス博物館とボストン美術館に所蔵される「モース・コレクション」から、選び抜かれた320点の生活道具や陶器を展示。明治の庶民を写した写真やモース自身の日記、スケッチなども加え、失われた明治の日常がおよそ140年の時を経てよみがえる、江戸東京博物館の開館20周年記念特別展です。
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「世界中で日本ほど、子供が親切に取扱われ、そして子供の為に深い注意が払われる国はない。ニコニコしている所から判断すると、子供達は朝から晩まで幸福であるらしい。」 |
■公式サイト 明治のこころ モースが見た庶民のくらし
http://www.asahi.com/event/morse2013/
開催概要
| 会期 | 平成25年9月14日(土)〜12月8日(日) |
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| 会場 | 江戸東京博物館 1階展示室
(東京都墨田区横網1-4-1)
電話番号:03-3626-9974(代表)
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| 開館時間 | 午前9時30分〜午後5時30分
(9月28日(土)までは、土曜日は午後9時まで。10月5日(土)からは、土曜日は7時30分まで) ※入館は閉館の30分前まで |
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| 休館日 | 月曜日(ただし9月16日、9月23日、10月14日、11月4日は開館)、10月15日(火)、11月5日(火)は振替休館 | ||||||||||||||||||||
| 主催 | 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館、朝日新聞社 | ||||||||||||||||||||
| 後援 | アメリカ大使館 | ||||||||||||||||||||
| 協力 | 日本航空 | ||||||||||||||||||||
| 特別協力 | ピーボディー・エセックス博物館、ボストン美術館、大学共同利用機関法人 人間文化研究機構、国立歴史民俗博物館、大田区立郷土博物館 | ||||||||||||||||||||
| 観覧料 |
※次の場合は観覧料が無料です。未就学児童。身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付き添いの方(2名まで)。 ※小学生と都内に在住・在学の中学生は、常設展観覧料が無料のため、共通券はありません。 ※前売券は7月30日から9月13日まで販売。9月14日以降は当日料金で販売。 ※チケット取扱:江戸東京博物館、ローソンチケット(Lコード:33169)、チケットぴあ(Pコード:765―820)、CNプレイガイド、イープラスなど。手数料がかかる場合がございます。 ※特別展・常設展共通券の販売は、江戸東京博物館のみです。 |
- 展示資料目録
■モース・コレクションとは
全米最古の博物館といわれるピーボディー・エセックス博物館には、モース自身が収集したことに由来する「モース・コレクション」が数万点規模で収蔵されています。その内容は、すでにわが国から消えてしまったあらゆる種類の生活用具、人びとを捉えた写真、モース自身によるスケッチ、日記であり、19世紀の日本、特に庶民のくらしを物語る貴重なコレクションとして知られています。
モースが熱心に収集した、もう一つの重要なコレクションが「モース日本陶器コレクション」で、その成果をまとめた『モース日本陶器コレクション目録』(Catalogue of the Morse Collection of Japanese Pottery、1901年)に掲載された全5,000点がボストン美術館によって購入されました。コレクションには、現在は場所さえも辿ることができない窯元の陶器も含まれ、世界随一の内容と知られています。
本展は、「モース・コレクション」と「モース日本陶器コレクション」の2つの重要コレクションを同時に紹介する初の機会となります。
ピーボディー・エセックス博物館 (米国マサチューセッツ州セイラム市) |
ボストン美術館 (米国マサチューセッツ州ボストン市) |
エドワード・シルベスター・モース |
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展示構成
【モースの言葉】 |
1章 モースという人
生まれ故郷のメイン州ポートランドでは「学校嫌い」の少年時代を送っていた「問題児」モース。2度にわたる高校中退を繰り返し、製図工として鉄道会社に就職しました。そんなモースでも貝の収集とそのコレクションにおいては、ニューイングランドの学者たちに一目をおかれる存在で、地元の博物学会で活躍しながら、ハーバード大学の比較動物学博物館に学生助手として採用されるまでになりました。
1877(明治10)年6月、シャミセン貝の研究を目的に初来日。横浜に上陸後、新橋へと向かう開通したばかりの蒸気機関車の車窓から「大森貝塚」を発見したことは、あまりにも有名な話です。モース、39歳のことでした。
彼の日本での足跡は実にあざやかなもので、「お雇い外国人」として、東京大学の初代動物学教授に就任するとともに、ダーウィンの進化論を初めて日本に紹介したほか、近代考古学や動物学の基礎を築いたのでした。
エドワード・シルベスター・モース (1838〜1925年) PEM Collection |
大森貝塚出土品スケッチ PEM Collection |
大森貝塚発掘の様子 江戸東京博物館蔵 |
2章 日本と日本人
モースは、3回、通算約4年間にわたって日本に滞在し、全国をくまなく旅したのです。とりわけ、江戸の原像が色濃く残る明治初期の、東京の下町の散策をこよなく愛していました。彼の日記『日本その日その日』(Japan Day by Day)には、明治維新を経て近代への幕開けとなった日本――文明開化の華やかさとはうらはらに、いまだ江戸の暮らしが連綿と続いていた庶民の日常が克明に記されています。
モースが滞日中、日本人の暮らしにかかわる多彩かつ膨大な品々を収集したことは、これまであまり知られてはいません。
かつての日本人の、つまり私たちの祖父・祖母の、いや曽祖父・曾祖母の、あるいはそれ以前の時代の人びとの日々の暮らしをいろどった、さまざまな、そしてありとあらゆる「もの」を集め持ち帰ったのです。これらの「もの」からは作った人、使った人、集めた人の思いが伝わってきます。
日本では失われ、忘れられた明治の庶民のくらしが、モースが収集した生活の品々、スケッチ、写真などによってよみがえります。
下駄 PEM Collection |
瓶入り砂糖菓子(貝型) PEM Collection |
手あぶり火鉢(うさぎ) PEM Collection |
こま PEM Collection |
虫籠 PEM Collection |
巡り地蔵 PEM Collection |
漆塗り見本箱(鞘見本) PEM Collection |
下駄屋看板 PEM Collection |
3章 モースをめぐる人々
モースが4年間という限られた日本滞在で、質の高い日本コレクションを形成した背景には、モース自身の熱意とともに友人らの支えがありました。
ボストン美術館に収蔵される「モース日本陶器コレクション」約5,000点は、文部官僚・好古家の蜷川式胤(にながわ・のりたね)の協力の賜物であったと言えます。モースは蜷川の屋敷をたびたび訪れ、日本陶器の薫陶を受けたのです。そして、明治期の日本美術を収集したことで世界的に著名なフェノロサ、ビゲロー、ウェルドらの来日のきっかけをつくったのも、実はモースその人でした。
ボストン美術館が所蔵する陶器コレクションから21点を展示するとともに、彼をめぐる人々を紹介します。
モース日本陶器コレクション(写真) PEM Collection |
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特別展示:生き人形
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関連事業
◆夏期えどはくカルチャー
11月30日(土) 14:00〜15:30 |
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公式カタログ
本展公式カタログは青幻舎から 9月中旬 刊行予定 |
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取材の方へ
■プレスリリース、写真のご用命は、広報事務局までお願いいたします。
「明治のこころ」展広報事務局(ウインダム内) 担当:田中、沼澤
〒103-0014東京都中央区日本橋蛎殻町1-28-9ヤマナシビル4F
TEL.03-5642-3767 FAX.03-3664-3833 e-mail:morse2013@windam.co.jp