秘密保護法案:みんなの党 衆院採決で造反の3人を処分へ
毎日新聞 2013年11月27日 21時15分(最終更新 11月28日 02時06分)
みんなの党は27日、特定秘密保護法案を巡る衆院本会議の採決で、党の賛成方針に従わなかった江田憲司前幹事長、井出庸生(ようせい)、林宙紀(ひろき)両氏からそれぞれ事情を聴いた。執行部は近く3人を処分する方針だ。同日審議入りした参院でも採決で再び造反者が出る可能性があり、党内は分裂含みの様相だ。
「一番厳しい処分を想定すれば議席を返すことになる」
26日の衆院本会議で反対した林氏は、山内康一国対委員長から事情を聴かれた後、国会内で記者団にこう語り、議員辞職も覚悟していることを示唆した。
修正協議を担当しながら反対した井出氏も「党を出て行けという議論も出てくることは覚悟している」と離党に言及した。
一方、採決前に退席した江田氏は「執行部が適正な手続きで判断するだろう」と述べ、自らを幹事長から更迭した渡辺喜美代表ら執行部をけん制。「党内には鬱々とした雰囲気がある」として山内氏に党内融和を求めたことを明らかにした。
参院では、法案への反対を公言する所属議員がいる。川田龍平氏は自身のブログで「この法案の拙速な成立に一貫して反対の立場だ」と明言。27日の参院本会議で質問に立った真山勇一氏は「政権にとって都合の悪い人間を消すのに、これほど便利な法律はない」と法案への懸念を指摘。渡辺氏が主導した与党との修正合意に対する不満がくすぶる。
27日にはさらに、昨年の衆院選で東京6区から党公認で立候補し、落選した候補者が離党。26日には世田谷区議2人が離党を表明するなど、永田町の混乱が地方組織にも波及し始めている。【笈田直樹、小田中大】