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石巻・小渕浜の震度発表停止 地震計過大観測の恐れ 気象庁
 | 石巻市小渕浜に設置されている地震観測機器 |
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気象庁は28日、宮城県石巻市牡鹿半島西部の小渕浜に設置している地震計について「過大な震度を観測する恐れがある」として同日午後2時から観測データの発表を停止した。
気象庁は8月1日から3カ月間、小渕浜観測点から約30メートルおよび約1.5キロ離れた2地点に臨時観測点を設置。石巻市鮎川浜の観測点と合わせた計3カ所と、小渕浜観測点の震度を比較した。
3カ月で地震を12回観測した結果、小渕浜の震度は他の3地点より平均0.56大きかった。気象庁は周辺観測点より平均0.5以上大きい観測点を不適格と定める。
仙台管区気象台は「小渕浜観測点は、がけの段差付近にあり、周囲と比べて揺れやすい地点だった」と説明。同地域の震度は今後、鮎川浜の地震計で観測し発表する。
気象庁は東日本大震災を受け、2011年10月から小渕浜で観測を開始。ことし5月18日の福島県沖の地震では、全国で小渕浜だけが震度5強を観測。他は全て震度4以下だった。
10月20日には小渕浜で震度4を観測したが、石巻市内の他の観測点9カ所は震度3以下だった。
市は震度4以上で職員を招集する。市危機対策課は「震災の経験から敏感に対応しなければならない。過大な震度だったとしても過大な対応ではなかった」と語る。
小渕浜に住む漁業木村千之さん(62)は、過去の地震を振り返り「震度5強にしては大した揺れではない気がした。それでも観測結果がそうなら、そういうものかと思っていた」と話した。
2013年11月29日金曜日
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