トップメッセージ

グローバルなフィールドを活かし、ニコンブランドと共に世界へ羽ばたいて欲しい

企業価値最大化のため、真のダイバーシティを実現


取締役社長兼社長執行役員
木村眞琴

ニコンは現在、85%以上の売上げを海外市場で獲得するグローバルな企業です。生産や販売など多くのオペレーションが海外で行われており、世界各国でさまざまな国籍の社員が働いています。しかし、ニコングループの企業価値をさらに高めていくためには、人材面で真のグローバル化、真のダイバーシティを実現することが必要だと考えています。
企業にとってダイバーシティの一番のメリットは、多様な価値観を持った社員がお互いに刺激しあうこと、それによって全体のレベルを向上させることだと考えます。例えば、ニコンのデジタルカメラは約9割を海外のお客様に使っていただいています。それを日本人中心に考えていていいのか、もっと国籍、性別問わず多様な視点を交えてつくり上げていくほうがより良いものができるのではないか、といったことです。
ニコンでは2012年、「グローバル人材育成推進室」という組織を新たにつくりました。“One Nikon”というコンセプトのもと世界中のニコングループで働く人たちにニコンのDNAを理解してもらうこと、そしてどの国にどのような社員がいるのかを把握し、その中から次世代リーダーを育成していくことが狙いです。将来的にはその中からグループ会社の経営を担う人材を登用し、私たちと一緒にニコングループの企業価値をさらに高めていってもらいたいと思っています。

変化への感度を高め、スピーディに対応

事業環境は今、かつてないスピードで変化しています。以前はひとつの産業が興れば30年ほどは継続したものですが、今は5年程度しか続かないことも珍しくありません。そのような時代の中、企業が持続的に成長するためには、「変化への感度」を高めることが不可欠です。世の中はどう変わっていくのか、事業環境はどう変わっていくのか。私たちはそうした変化をつかみ、5年先、10年先を見越していく感度をもったうえで、その変化にスピーディに対応しなくてはなりません。
最近iPS細胞が話題になっていますが、今は「医療と技術の融合が始まった時期」だと言えます。これまでは医療の道具をつくることがメーカーの仕事でしたが、これからは医療の判断に関係する領域にもメーカーの技術が必要とされてきます。そこには私たちの光学・精密・画像処理などの技術が活かせる領域があると判断し、ニコンとして健康・医療分野への事業展開を進めることとしました。時代の変化と将来を見越して、私たちの事業領域も変化させていくことが重要です。
ニコンは2017年に創立100年を迎えます。企業理念である「信頼と創造」をしっかりと守りながら「変化への感度とスピード」も兼ね備えた、持続的に成長できるニコンを実現していきます。

旺盛な好奇心を持って、ニコンブランドと共に世界へ羽ばたいて欲しい

働く場所としてのニコンの魅力のひとつは、グローバルなフィールドがあるということです。私もかつて海外駐在の機会に恵まれ、4年半ほどをアメリカで過ごしました。それは技術者として仕事をしてきた私にとって思いがけないことではありましたが、現地でさまざまな企業の方々と一緒に仕事をしていく中で、改めてニコンの良い面、悪い面に気付くことができた貴重な経験でした。最近では新興国で活躍するチャンスも増えています。海外で仕事をしたいと思えばさまざまな場があり、異なる文化、異なる価値観に触れることが可能です。
もうひとつの魅力は、仕事をするうえでの自由度が非常に高いということです。自分の意見をしっかりと持ち、やりたいことを明確に主張していけばチャレンジできる機会はたくさんあります。実際、新たな事業として検討している案件は、そうした社員の提案からプロジェクトとして立ち上げたというケースが多くあります。

これから社会に出て活躍していこうという皆さんには、まずは好奇心を持って欲しいと思います。好奇心を持つということは、異文化や異なる価値観を受けいれることにつながります。また新しい時代、新しい技術に対する感度を養うことにもつながります。旺盛な好奇心と、積極的にチャレンジする行動力を持った皆さんに、ニコンというフィールドを存分に活かし、ニコンブランドと共に世界へ羽ばたいていっていただければたいへん嬉しく思います。私たちは「常に新たな価値を提供し、成長し続けるニコングループ」の実現を目指し、共にチャレンジしていく仲間を求めています。