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秘密保護法案廃案を 益川氏ら研究者が声明
11月29日 13時38分

ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英氏など、さまざまな分野の研究者が特定秘密保護法案の廃案を求める声明を発表しました。

声明を発表したのは、ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英氏や、ノーベル化学賞を受賞した白川英樹氏、神戸女学院大学名誉教授で哲学者の内田樹氏などさまざまな分野の研究者31人で作るグループです。
声明では、「特定秘密保護法案は秘密の範囲が政府の裁量で際限なく広がる危険性を残しており、市民の目と耳を塞ぎ、「秘密国家」への道を開くものと言わざるをえない」と直ちに廃案にするよう求めています。
また国会での法案の審議について、「広く市民の間に批判が広がっているにもかかわらず、何が何でも成立させようとする与党の政治姿勢は、思想の自由と報道の自由を奪って戦争へと突き進んだ戦前の政府をほうふつとさせる」などと批判しています。
アピールにはこれまでに600人以上の研究者から賛同が寄せられているということで、会ではさらに賛同者を募って、廃案を求めていくことにしています。
グループの1人で、平成12年にノーベル化学賞を受賞した筑波大学名誉教授の白川英樹さんは、「特定秘密保護法案は、秘密の対象や公開の時期など不透明なことばかりだ。自分たちの研究が知らないうちに特定秘密に指定されているかもしれないという心理に陥れば、研究の公表が控えられたり、研究者どうしの議論が深まらなくなるおそれがある。学者たちは分野の垣根を越えて危機感を共有していて、私も今回の声明に加わった」と話しています。

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