中国に●案(タンアン)館というものがある。外交資料などが保管され、外国人も閲覧できる。特派員時代の二〇〇四年、新中国建国から一九五五年までの資料が初公開。ビッグニュースはないか、と通った。
さて、強行採決の秘密保護法案。すったもんだの末、解除後の秘密は公文書館で公開されることになったが、範囲は不透明。中国外務省の●案館は五年前に一九六五年までの資料を公開している。
日本の法案では、半永久的に秘密となる余地も。中国が「報道の自由」など大学で教えてならぬ「七つの不」を決めた時、自由主義社会は一党独裁の暴挙などと批判した。今は天に唾した思いだ。
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