安倍晋三首相は28日、超党派の「自殺対策を推進する議員の会」の尾辻秀久会長らと首相官邸で会った。来春の消費税率引き上げ後に自殺者が増えないよう予算確保を申し入れた尾辻氏に対し、首相は「自殺は残された家族にとっても悲劇だ。自殺者が一人でも減っていくように力を尽くしたい」と応じた。

 警察庁などの統計によると、消費税率が5%に引き上げられた1997年まで2万人台前半にとどまっていた自殺者数は翌年、激増に転じた。尾辻氏は会談後、記者団に「経済的な理由が自殺の大きな理由であることを首相もよく理解していた」と話した。