秒針は、僕を守るハンモックになる時もあれば、容赦なく襲いかかるアイスピックになりえる時もある。

今は、完全に後者。

良い作品を描いても売れない、評価されない時もあれば、余っていたキャンバスに余っていた絵の具で描いた作品が妙に心を打たれたと

その後の生活を潤わす時もある。

もちろん、世界の最高峰は狙っているけれど、それよりも先ず、いつも胸の中の風景でフォーカスしているのは、

今まで続けられた事だ。

僕は、今３０で、ザックリとだけど今まで５回くらいもうダメだねって時があった。

これは、皆、いろいろな事がある中、懸命にやってるのは同じだから、お前だけじゃないからという言葉が聴こえていますが、

その５回は、救ってくれたり、支えてくれたのは、時には、家族であったり、友達であったり、彼女であったり、お客さんであったと思う。

けして、難しい言葉や、いわゆる美術の何たるかではなかった気がするなぁ。

自分でも、よくあれから持ち直したなぁと感心する時がある。

特にすきやで朝方、納豆ご飯食べてるときになんか。

ブーンと音をたてて、何かが、すきやの部屋の中、だれもいない結構ひろい部屋の中、何故だか、注文した、どんぶりにゴキブリが

ピタリと止まって。

その必至にしがみついてまで生きるゴキブリをみても、僕は、全く、動揺せず、寧ろ薄く笑み浮かべるほどだったのは、

上に書いたような事を思ってたんだよ。刹那。