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中国防空識別圏:米中対立のはざまで綱渡りの韓国外交

米日との共同対応はひとまず保留

 中国が東シナ海上空に一方的に防空識別圏を設定したことに対し、韓国政府は28日に開催される次官級の韓中国防戦略対話で「北東アジアの安全保障が危うくなりかねない」と懸念を表明する見通しだ。だが、この問題に米日と共同で対応するかどうかはひとまず保留する。中国の防空識別圏が韓国の防空識別圏と済州島南西部で一部重なっていること、韓国が管轄する暗礁・離於島(中国名:蘇岩礁)を含んでいることに対しては真っ向から対応するものの、米中の対立に加わるのは避けたい考えだ。

 国防部(省に相当、以下同じ)の高官は「(戦略対話では)中国が防空識別圏をこのように設定した理由を聞いた上で、韓国と協議していない防空識別圏は認められないとの意向を伝える」と説明した。済州島南西部の海域と離於島に対し、中国がどんなカードを切ってきても、すぐに交渉を始めることはないだろうとしている。

 外交部の関係者は27日にソン・キム駐韓米国大使と会い、この問題について意見を交わした。キム大使は「中国の措置を深刻な問題と捉えている」と述べたが、外交部は「中国に遺憾を表明し、28日に離於島の問題を議論する」と答えるにとどめ、双方にやや温度差が見られたという。

 一方、韓国政府は済州島南方にある馬羅島領空の一部と離於島の海域が日本の防空識別圏に含まれていることに対しては、日本側に異議を唱え、調整していく方針だ。また、外交部報道官は同日、日本で独島(日本名:竹島)を自国の防空識別圏に含めるべきだとの主張が出ているとの質問に対し「絶対に見過ごせない」と述べ、断固対応する考えを示した。

ペ・ソンギュ記者
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