【11月28日 AFP】中国が日本との対立の火種となっている尖閣諸島（Senkaku Islands、中国名：釣魚島、Diaoyu Islands）を含む東シナ海（East China Sea）の空域に防空識別圏（ADIZ）を設定した問題で、中国は同圏内を飛行した米軍機を静観する姿勢を取ったが、それでも同圏を管理統制する能力はあることを強調している。

 26日には、米軍のB52爆撃機2機が事前通告なしに同圏内を飛行し、挑発的な姿勢はけん制するとの明白な警告が米国から発せられた。

 だが中国外務省の秦剛（Qin Gang）報道官は27日、首都北京（Beijing）で報道陣に対し、「中国政府には自国の主権と安全を守る意志と能力がある」とした上で、同国には「東シナ海のADIZ内を有効に管理統制する能力もある」と述べた。

 来週に北京を訪問し、習近平（Xi Jinping）国家主席をはじめ政府高官と会談する予定のジョゼフ・バイデン（Joseph Biden）米副大統領は、この防空識別圏問題に真っ向から取り組む意向を示している。ある米政府高官が報道陣に明らかにしたところによると、「今回の訪中では間違いなく、副大統領が中国の政治家と直接同問題について話し合い、われわれの懸念を率直に伝え、今回中国がこのような動きに出た真意を問う機会が設けられる」という。(c)AFP/Carol HUANG