第4回鉄人会写真展「線路はつづくよ...」を見る。
▲すっかりお馴染みのギャルリー トラン・デュ・モンドは西武新宿駅北口正面のKM新宿ビル9階。'13.11.28
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2年おきに開催され、今年で4回目となる鉄人会の写真展「線路はつづくよ...」が今日から始まりました。会場はすっかりお馴染みの東京・新宿のギャルリー トラン・デュ・モンドです。
▲宮澤孝一さんの展示から、須賀貨物線のEB10と都電27系統の出会い。'13.11.28
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あらためてご紹介すると、「鉄人会」はこの趣味界の大先輩である宮澤孝一さんを中心に、写真コンテストで入賞を果たし、そこで出会った有志で構成されています。メンバーは石澤潤一、志水 茂、西山明徳、長谷川博美、馬場典明、松村 寛、宮澤孝一、本村忠之(五十音順)の各氏、年齢も40代から80代まで幅広く、ご職業も多種多様。写真関係の仕事に就かれている方もおられますが、もちろん皆さん鉄道写真を職業としておられるわけではなく、純粋に趣味として楽しまれ、その中で気さくなコミュニケーションをとられているところが特筆されます。
▲こちらは宮澤孝一さんの新作「ドイツ2都 ブッパータール、ベルリン」。'13.11.28
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もともと協同でひとつのテーマを追うのではなく、宮澤さんの言葉を借りれば、「パルコのように」専門店がひとつのビルに軒を連ねるかたちだけに、展示作品が100点を超える今回も、それぞれのパーソナリティーが構成する「My favorites」な8者8様の世界を見せてくれています。
▲特急型電車を今回のテーマに定めた西山明徳さんの作品。'13.11.28
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▲都会の鉄道が織りなす人々とのさりげない関わりを温かいカメラアイでまとめられた長谷川博美さんの作品。'13.11.28
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▲「One scene of the movie」と銘打った本村忠之さんの作品は光を印象的に扱ったものが多い。'13.11.28
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メンバーの皆さんの主なテーマをご紹介すると、まず中心メンバーである宮澤孝一さんは、1960年代、まだEB10が活躍していた時代の須賀貨物線で幕を開け、ドイツの2都をテーマにした近作を出展。ポストカードにもなっている西山明徳さんは、これまでの寝台列車から一転して今回は特急型電車にフォーカスを当て、さらに一貫したテーマである光の演出に拘られた作品を披露されています。長谷川博美さんは「人間生活の営みと密接に関係し発展してきた鉄道」を念頭に、都会のさりげないシーンなどをオムニバス調に展開されています。本村忠之さんの作品は「One scene of the movie」。さながら動画のワンカットのような印象的なシーンの数々が新鮮です。また、前回は小田急ロマンスカーの世界をさまざまな角度から作品に仕上げられた石澤潤一さんは、今回は「101年目の広電」と題して、お仕事でたびたび訪れられるという広島をテーマに選ばれています。
▲形式写真あり、面相あり、そしてクリスマスシーズンの街角スナップありと、石澤潤一さんは広電にさまざまな角度からアプローチ。'13.11.28
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▲B全判ほどの巨大なプリントが圧巻な馬場典明さんの新作。今回も中国蒸機に拘っての作品の数々。'13.11.28
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前回も中国蒸機をテーマにされた馬場典明さんは今回も印象的な作品の数々を出展されています。また、志水 茂さんは存廃が取り沙汰されている寝台特急「あけぼの」をテーマとされて、タイムリーな撮影地マップも添えられています。前回ヨーロッパの鉄道再訪の旅を披露された松村 寛さんは今回もヨーロッパ。しかもドイツの103形電気機関車に絞った展示は、20年前の同機との邂逅を含め、連綿と続く情熱を感じさせてくれます。
▲寝台特急「あけぼの」をフィーチャーした志水 茂さん。もちろん長年にわたって撮りためた成果にほかならない。'13.11.28
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▲1970(昭和45)年生まれの名機103も今では風前の灯。松村 寛さんは1993年の出会いからの日々を振り返る。'13.11.28
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この第4回鉄人会写真展「線路はつづくよ...」は12月4日(水曜日)までの開催。今週末の土日にはほぼメンバー全員が会場に詰めておられるそうですので、ぜひゆっくりと鉄道写真談義に花を咲かせられてはいかがでしょうか。
※明日は不在のため小ブログは休載させていたたきます。