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【政治】

秘密保護法案 採決強行 秘密 政権意のままに

2013年11月27日 07時07分

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 特定秘密保護法案は二十六日夜の衆院本会議で、自民、公明の与党とみんなの党の賛成多数で可決、参院に送付された。法案は国民の「知る権利」を侵す恐れがあり、違反すれば重い罰則を科される。法曹界や言論界には廃案を求める声が大きかったが、与党は根幹部分を変えることなく、採決の強行という手段で衆院を通過させた。法案がこのまま成立すれば、政権が意のままに秘密を指定し、国民に都合の悪い情報を隠せるようになる。

 採決では、民主、共産、生活、社民の四党が反対した。日本維新の会は与党と修正合意したが、審議が不十分だとして棄権した。法案への反対を表明していた自民党の村上誠一郎氏は退席。みんなの党では江田憲司前幹事長が退席し、井出庸生(ようせい)、林宙紀(ひろき)両氏が反対した。

 本会議に先立ち、与党は午前の衆院国家安全保障特別委員会で、質疑を打ち切る緊急動議を提出して採決を強行。与党とみんなの党の賛成で可決した。みんなを除く野党は反発。民主、維新、共産、生活、社民五党の国対委員長が伊吹文明議長に本会議を開かないよう要請するなど抵抗したが、最終的に与党が押し切り、議院運営委員会で本会議開催を決めた。

 本会議の討論では、反対の会派が法案の問題点を追及し、生活の玉城デニー氏は「国が扱う情報は国民の財産で、公開されるべきだ。厳罰規定もあり『知る権利』を著しく侵害する」と主張。共産党の赤嶺政賢氏は「政府によって秘密が勝手に決められ、国民には何が秘密かも知らされない」と批判した。

 法案の衆院通過を受け、参院議院運営委員会は夜の理事会で、二十七日の本会議で趣旨説明と質疑を行うことを与党などの賛成多数で決めた。

(東京新聞)

 

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