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第15話


 2人を連れて宿に戻る。宿屋の親父に3人に変更したいといったら2人部屋以上は無いといわれた。
 そのくせ料金は3人分取りやがった。こんな宿つぶれてしまえ。
 さて、部屋に戻るとすぐにエミィの『呪い』を解くことにする。
 エミィを手招きでよび肩に手を置いて『光の加護』を意識する。
 アイラの時と同じように光に包まれた。
 エミィのパラメータを確認してみる。

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エミィ Lv.4 錬金術師 14歳

体力    
368(+123)
筋力
66(+22)
すばやさ
81(+27)
知能
149(+50)

131(+44)

『匠神の加護(従者)』  
効果 生産職のステータスが上昇(大) 重複不可  
対象 パーティ


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 うん、『呪い』は消えてるな。ただ、またミミックオークと同じ図形が出ている。
 おそらく『スキル』が表示されるのだろう。図形に意識を集中する。

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エミィ Lv.4 錬金術師 14歳

体力    
368(+123)
筋力
66(+22)
すばやさ
81(+27)
知能
149(+50)

131(+44)

『匠神の加護(従者)』  
効果 生産職のステータスが上昇(大) 重複不可  
対象 パーティ

スキル
【アイテム作成】★★★
アイテムを作成できる。

【アイテム作成補正(加護)】
アイテム作成時、プラス補正を受ける。
レベル依存

【効果付与】★★
武器、防具に効果を付与する。

【効果付与補正(加護)】
効果付与時、プラス補正を受ける。
レベル依存

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 なるほど、アイテムの作成は『スキル』なのか、前回ステータスチェックしたときに『スキル』が見れなかったのはなぜだろう?
 もしかしたらパーティになったからか?
 しかし、アイラには何も無かったはず。そう思いアイラのステータスもチェックしてみる。

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アイラ Lv.8
戦士 15歳

体力    
908(+303)
筋力
272(+91)
すばやさ
507(+169)
知能
152(+51)

152(+51)

『戦神の加護(従者)』  
効果 戦闘職のステータスが上昇(大)     
対象 本人

スキル
【魔物使い】★
魔物を支配し使役する。

【魔物使い補正(加護)】
魔物への支配力にプラス補正
使役時の成長度にプラス補正

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 あったよ『スキル』。てか魔物使いかよ。
 しかし、なぜ急にスキルが見えるようになったんだ。
 そうして、すっかり忘れていたが自分のステータスにも変化があったことを思い出し、ステータスを確認してみた。

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ヒビキ ジンノ Lv.13
剣士 16歳

体力    
750(+250)
筋力
147(+49)
すばやさ
147(+49)
知能
273(+91)

585(+195)


『戦神の加護』  
効果 戦闘職のステータスが上昇(大) 重複不可  
対象 パーティ
『知神の加護』  
効果 魔法職のステータスが上昇(大) 重複不可  
対象 パーティ
『匠神の加護』  
効果 生産職のステータスが上昇(大) 重複不可  
対象 パーティ
『癒神の加護』  
効果 神聖職のステータスが上昇(大) 重複不可  
対象 パーティ
『鑑定神の加護』 
効果 あらゆるもののステータスを確認できる。   
対象 本人
『商神の加護』  
効果 商いに関して有利になる           
対象 本人
『光の加護』   
効果 あらゆる状態異常を治す           
対象 指定

スキル
【賢者の卵】★
あらゆる魔術の習得が可能になる。

【転職者】★
職種を変更できる。

【主人の心得】★
自分の所有している奴隷のスキルを使用できる。
再現度はレベル依存

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 おお、さすが俺の『スキル』。なんかすごい。
 まず、【賢者の卵】。ついにみんなが大好きな『魔法』ですよ。
 試しに使おうとしたが特に何も起きない。てか、魔法ってどうやって使うんだ?
 とりあえず今はおいておこう。

 次に【転職者】。これも使ってみるのがいいだろう。心の中で【転職者】のスキルを意識する。
 すると、アイラとエミィの近くにウィンドウが表示されている。
 良く見るとウィンドウにはいくつか単語が表示されている。

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アイラ LV.8

◎戦士
○剣士
○魔物使い
○村人
●獣戦士
●魔剣士
●忍

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エミィ LV.4

◎錬金術師
○剣士
○村人
●魔術師
●鍛冶師

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 アイラの魔物使いは『職種』でもあるのか、しかし獣戦士や魔剣士は選べないみたいだな。
 何らかの条件が足りないのだろうか?
 エミィのほうは魔術師と鍛冶師になれないけど表示はされてる。生産の関連職だからなのだろうか?
 なれないだけなら表示もしないはずだ。2人の表示されている職種からなんとなく傾向がわかる気がする。
 おそらくなれそうな『職種』を表示しているのだろう。
 自分に【転職者】は使えないのだろうかと自分の体を見てみると、ウィンドウがあった。

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ヒビキ ジンノ Lv.13

◎剣士
○戦士
○魔術師
○僧侶
●魔物使い
●錬金術師
●魔法剣士
●賢者

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 魔物使いや錬金術師が表示だけはされているのはおそらく【主人の心得】の効果だろう。
 アイラ達のスキルのレベルが低いせいなのか、【主人の心得】のレベルが低いせいなのか分からないが。
 しかし、魔術師と僧侶にはなれるらしい。
 もしかしたら、『職種』が魔法職で無いから魔法が使えなかったのかな。
 これも後で確認だ。

 【主人の心得】はさっき少しだけ触れたが、つまり俺もアイラやエミィのスキルが使えるって事だろう。
 ぱっと見た感じ『スキル』はある程度『職種』に依存するようだ。
 ただ、それが『スキル』がそうだからそういう『職種』になれるのか、『職種』がそうだから『スキル』もそうなるのか判断できない。
 うん、ニワトリが先か玉子が先かだな。
 これもおいおい確認しよう。俺の『職種』を魔術師か僧侶にして魔法を覚えるかどうかで試せばいい。

 そこまで考えているとエミィが不安そうにこちらを見ている。
 ああ、そうか結構長いことステータスを見てたもんな、帰ってきていきなりぼーっとしてた様に見えるか。

「すまん、考え事をしてた。」

「いえ、あのさっきの光は何でしょうか?」

 そういえばアイラも同じようなこと聞いてきたな。
 つまり俺の回答も同じようなもんだ。

「今、エミィの『呪い』を消したんだよ」

 アイラの時と同じようにできるだけなんでもないことのようにさらっと答えた。

「・・・ご主人様は、『神官』様なのですか?」

「いや、今は『剣士』だ。」

「???」

 エミィはアイラのようには納得しないようだ。ここで伝家の宝刀を抜く。

「俺は、『加護』持ちだからな」

 エミィはびっくりしているようだ。

「『加護』の力で『呪い』を消したのでしょうか?」

「そうだ、そこにいるアイラも『呪い』を持っていた。」

 同じ境遇の者がいれば少しは安心するかもしれない。そう思いアイラの『呪い』も解いたのだと教えた。
 興味深そうにアイラを見つめるエミィ。エミィに見つめられ恥ずかしそうにしているアイラ。
 アイラはいまだに人見知りが直らない。戦闘中は驚くほどに勇猛果敢なのだが。

「とりあえず言っておく。二人とも仲良くするように」

 こんなことで仲良くしてくれるほど簡単ではないだろう。
 まずは、2人に3人で作業になれてもらおう。
 これから行うことが平気になれば大抵の事は大丈夫になるだろう。まだ日は高い位置にあるが、それはたっぷりと時間があるということだ。
 しかし、エミィがこういったことを本気で嫌がるようなら別の手段を考える必要がある。
 アイラの時にだってちゃんとアイラの意思を尊重してそういう関係になったのだ。

「ふたりとも、おいで」 

 エミィとアイラをベッドに手招きする。アイラはすぐに自分の近くに寄ってくるがエミィはためらっているようだ。
 無理強いは極力しない。近くに来ていたアイラを抱き寄せた。
 いきなり過激なことはしない。エミィに見せるように行為を行う。
 軽いスキンシップのようなボディタッチだけにとどめているとアイラはくすぐったそうにしていたがそれを受け入れてくれた。
 5分ほどして、アイラを右腕に抱いたまま左腕を伸ばしもう一度エミィに呼びかける。

「おいで、エミィ。」

 できるだけやさしく話しかけエミィをよぶ。
 覚悟ができたのかエミィがこちらに近づいてくる。
 手が届く位置まで来たところでエミィを左腕で抱き寄せる。
 時間はたっぷりある。2人をしつこい位に可愛がり続けた。  



あとがき、初投稿です。
次は、スキルの検証話になるとおもいます。


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