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第2話
この世界に来て1週間がたった。
最初は、夢なんじゃないかと思っていたがどうやら違うらしい。
この一週間でわかった事だが、

ここがアンゲル大陸のブレトという街だという事。

皮袋に入っていた硬貨の価値。

そして、自分が『冒険者』になった事だ。


ブレトの街は町の外周部を城壁で囲んだ城塞都市らしい。 アンゲル大陸のほぼ中央にあり、大陸と同名のアンゲル王国にある街のひとつだ。

使用させれている硬貨は、銅貨、大銅貨、銀貨、大銀貨、金貨、大金貨のようだ。

ちなみに、銅貨1枚が1ガル、大銅貨が10ガル、となるらしい。
皮袋に入っていたのは、

銅貨  6枚
大銅貨 8枚
銀貨  3枚
大銀貨 1枚
金貨  3枚

計 31,386ガル だった。
一週間生活してみて、大体 1ガル=100円位ではないかと推測している。
日本円に換算してなんと、300万円を無造作に皮袋に入れていたようだ。怖いな。

当面の生活費は大丈夫ではあったのだが、収入がゼロでは、いつか資金がそこをついてしまう。
何か収入源を得なければと探して見つけたのが『冒険者』のお仕事だ。
『冒険者』はギルドに来た依頼をこなしていく職業だ。
その仕事内容は本当にピンキリだった。
テンプレのモンスターの討伐はもちろん、子守や公共事業の工事までさまざまな仕事が舞い込んでくるのだ。
その上冒険者ギルドに登録すれば、身元をギルドが保証してくれる。
こんなに俺に都合のいい仕事はないと早速登録しにいくと、この世界がまさしく異世界である事が発覚した。

まず、この世界には『職種ジョブ』というものが存在した。
登録したとき俺は『剣士』の職種で登録された。どうも、職種は先天的に決まるもののようだ。
生まれ持った職種を変更することは可能だが、長い時間が必要なようだ。

また、この世界には人間族以外のいわゆる『亜人』が存在するようだ。
アンゲル王国ではあまり見られないが、亜人差別が根強く残っている地域もあるとの事だった。

さて、一週間で色々なことがわかってきたが一番の驚きは『加護』だろうか、
ギルドでの登録の際に自動的に調べられたのだが、どうやら俺には『加護』と呼ばれる神様からのプレゼントがあったようだ。
『加護』を受けている者たちはとても少ないらしく、また『加護』持ちはそのほとんどが何かの分野において突出した才能を持つようだ。
『加護』持ちのギルドカードには『加護』と表記されるのだが、
どんな『加護』を持っているかは本人だけにしかわからないようになっている。
さて、それで俺の『加護』なんだが・・・

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ヒビキ ジンノ Lv.1 剣士 16歳

体力    300(+100)
筋力 75(+25)
すばやさ 75(+25)
知能 150(+40)
運 225(+75)


『戦神の加護』  効果 戦闘職のステータスが上昇(大) 重複不可  対象 パーティ
『知神の加護』  効果 魔法職のステータスが上昇(大) 重複不可  対象 パーティ
『匠神の加護』  効果 生産職のステータスが上昇(大) 重複不可  対象 パーティ
『癒神の加護』  効果 神聖職のステータスが上昇(大) 重複不可  対象 パーティ
『鑑定神の加護』 効果 あらゆるもののステータスを確認できる。   対象 本人
『商神の加護』  効果 商いに関して有利になる           対象 本人
『光の加護』   効果 あらゆる状態異常を治す           対象 指定

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わぉ、チートじゃん。
自分のパラメータを確認してみると、筋力やすばやさといったステータスが軒並みプラス補正されている。
元々の実力がわからない為、どれほどのステータス上昇があったのかは数値の上でしか分からないが、
とりあえず街の周辺に俺の脅威となるような相手はいなかった。
朝から近くの森に入りサクサクモンスターを倒して夕方には街に戻りドロップアイテムをギルドに売る。
こんな生活を続けていたある日、いつものようにギルドにアイテムを売りに行った帰り道に事件は起こった。


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