| TSメイド大暴走 |
| 「あ、あの……フタバ……さん。なんか、この服……変な感じが……」 「うふふ。そんなことありませんわ。よくお似合いですわ。」 そうなのかな? 僕の目は生まれつき、何も映してくれない。 だから僕は、明るいとかきれいとか、そういったものがよく判らない。 「そ、そうなの?」 「ええ。坊ちゃまは、とてもお綺麗です。」 フタバさんには僕がちっちゃい時から僕のお世話をしてもらっている。 「そう……なのかな?この、シャツ……ちょっと苦しいし……服も……その……腰が……」 「あら、成長されたんですね。けれど今日は、これをお召しくださいね。」 大きくなったと言われても、実感はない。だって、見えなければ大きくても小さくても変わらない。 「後は、お食事前にフタバ特製のビタミン剤をお飲みくださいね♪」 最近、極東の漢方とやらに凝っているフタバさんは怪しげな(ものらしい)クスリ(のようなもの)を僕に毎日飲ませる。 「えー?また飲むんですかー?」 「そうですよ。だんな様からもくれぐれもよろしく頼むって、頼まれているんですから。」 多分、えっへんと胸をそらせているんだろうな。 何で知っているかって? 小さい頃、フタバさん……その頃は『フタバちゃん』だったけど、二人で遊んでいる時に、そんなポーズをとっているのを全身ぺたぺたとさせてもらったから、よく知っているんだ。 ―――Sideフタバ うふふふ♪ 坊ちゃまの改造は順調ですわね。こう言う時、見えないって素敵ですねー。 自分の体を自分で触る習慣がないから、その間に胸も…………いつの間にか天然の私を追い越したのはいいとしても……うう…………お肌スベスベ〜〜、ま、まだ我慢なんですかぁぁ、旦那様ぁぁぁ! ―――Sideキヨヒコ 「それと……そろそろ髪を切ってくださいよ〜〜、なんかここ暫くで急に伸びた気が」 「あら?とてもよく似合われてますよ。さ、旦那様がお待ちですよ。」 父様かぁ……ここ暫く、急に僕に優しくなったけど……何かいいことあったのかな? 以前は『後を継げない息子に価値はない』って言ってたのに。 「さ、ご案内いたします。お手を。」 「うん。よろしく、フタバさん」 まぁ、家の中なら杖さえあれば問題なく歩けるのだけど、どうしても不便だからと中々自分ひとりで歩かせてもらえない。 ぱさっ あれ?なんかこの服、下半身が随分とだぶついているなぁ……うん、ちょっと動きにくい。 「ねえ、フタバさん、この服、なんか動きにくいんだけど……」 「すぐに慣れますよ。ただ少し、歩幅を小さくしていただいて、内股気味に……ええ、お上手です。」 歩き方変えなきゃいけない服なんて、何の意味があるんだろう?なんかスースーするし。 この調子じゃ、言っても着替えさせてくれないんだろうな。 ―――Sideフタバ コンコン 「旦那様、キヨヒコ坊ちゃまをお連れしました。」 うふふふ、今朝のお薬で下の方も仕上がりましたよー♪ 天然女性なんてそこのけの美少女、どうぞごらんあれーーー(はぁと) 「うむ、入れ…………き、ヨヒコ……か?」 クスクスクス、声、上ずってますよ。 「はい。父様?僕、何か変なんですか?」 「い、いや、その新しい服、よく似合っているぞ。流石、我がムス「旦那様っ!」息子だ。」 嘘仰いませ。そんなに目が血走ってたら、『娘』って言おうとしてらしたの、丸分かりですよ。駄目なんですからねー、まだまだ、こんなものじゃないですし、アタシも我慢しているんですからねっ! ―――Sideキヨヒコ 「それはそうと、キヨヒコ。」 何かよく判らないやり取りが、フタバさんと父様の間であったけど、とりあえずここ暫くは一緒にとるようになった朝食の最中。 「なんでしょうか、父様?」 「うむ、今日、お前に客が来るからそのようにな。」 はぁ……そのようにってどのようにするのかな?(フタバさん曰く)無駄に格好付ける悪癖はいい加減にして欲しいものだけど。格好つけても、僕、見えないんですよ? 「あらあら、旦那様。それだけじゃわかりませんよー」 うん、まったくその通り。 「そ、そうか……うむ。お前も年頃だし、我が家には跡取りがお前しかおらん……その……」 「お見合い……ですか?」 うーん……どんな娘なんだろ?話の合う優しい子だといいなぁ 「あら、随分と急ですね……でもまだ……」 「先方もかなり乗り気でな。我々としても四葉グループには逆らえん。」 四葉グループって言うのは古い財閥で、財閥としては解体されたけど、今もこの国を裏から支配しているっていう凄いグループなんだけど…………あれぇ?あそこに女の子、居たっけ? 「あはー、坊ちゃま、こう考えてますねー♪『四葉家に女の子なんて居たっけ?』って。」 その割烹着の悪魔みたいな口調は……すいません、嘘です。割烹着ってナンデスカ?見たことないデス……僕の目は見えないわけだし。 「あらあら、でも、旦那様は『お見合い』とは仰ってませんよー」 そー言えば確かに。 「まぁ……その…………なんだ……お前が気に入られなければ、この話はなくなるだろうが……」 「えっ!?と、と言うことは……」 「………………」 その言葉にフタバさんが反応して、父様はなんだか気まずそうにもごもごしている…………うわっ!ふ、フタバさん?この怒髪天を衝くといった雰囲気はなにっ!? 「何でもございません、坊ちゃまはお気になさいませんよう」 一気に空気が緩んだ。 ……ナンだがよく判らない。 僕は確かに目が不自由だから、後継者にはなれない。 まぁ、不可能ではないだろうけれど、親族や重役のうるさ方はいい顔をしないだろう。僕の知らない所で勝手なことしそうだし。 だから親戚の叔父様叔母様たちは盛んに自分の子供と僕を結婚させて、後継者にって言って来ていた。 僕は従弟連中含めて彼らが嫌いだ。話す言葉は嘘ばかり。だから?……外からわざわざ、養子を取るの? 「その……とりあえず、お会いすればいいのですよ……ね?」 「うむ。相手はあの四葉グループの一員だ。決して逆らったり無礼は働かないように。」 なんだか、父様の声は苦しそうでもある。不肖の息子である僕は、どうやったら父様の苦しみを取り除いて差し上げられるのだろう…………。 ―――Sideフタバ う〜ん……まだ自覚もないままですし、このプロフィールを見る限り、御曹司はかなりの好き者らしいですねぇ〜……あ〜んっ、こんなことならアタシがぜぇぇぇぇんぶっ!食べとくんでしたぁぁぁっ!! でもでもでもぉっ!旦那様ってば本当に急ぎすぎですっ!! …… ………… ………………そーですね。 認識がないのと、そっちの教育をしていないことが心配ですけど……仕上がったら食べていいって言われていたから協力しましたが、実質反故になったようですから…… 坊ちゃまの出来上がりは殆ど芸術の域ですし、御曹司といっても四葉本家の後継者レースから蹴落とされたわけですから、そんなのにくれてやるなら……ちょっと勿体無いですが、ボーナス、頂きますね(邪笑) ―――Sideキヨヒコ ゾクッ! な、なんだろう……このやたらに邪悪な気配は。 「フタバ君……君……あ、いや……まぁ、キヨヒコの準備をよろしく頼む。」 あれ?今度は一転、ものすごく焦っている。本当に父様は挙動不審です。 「はい♪では坊ちゃま。部屋服でお出迎えしては失礼に当たりますから、お支度を。」 会話しつつ、朝食もしていたわだけど、正直、今日は全く味がしなかった。 部屋に戻ってすぐ、またも着替えとフタバさん特製ビタミン剤(らしいけどね)を飲まされた。 「ところで……今更なんだけど、薬って、素人に作れるものなんですか?」 「ええ(嘘ですけど)漢方薬ですから、西洋薬の資格は関係ないんです。」 なんか嘘っぽいなぁ……まぁ、飲み始めてから体調はいいし、いいんだけどね。 「さ、お着替えしますから、そこでお立ちください。」 ぱさっ フタバさんのほっそりした指が僕の服を脱がしていく。 「はぁはぁ……っと、まだ我慢ガマン……ガマンよ、フタバ……」 「んっ……息、当たって……くすぐったいです……」 最近、父様が優しくなって、フタバさんが怪しい。着替えをさせてもらうとき、ハァハァと息が荒い。やっぱり、僕もフタバさんも大きくなったから恥ずかしいのかな? そんな風に思うと、途端にいくら子供の頃からの遊び相手、専属の召使いであってもこうして脱がされていると言うのが恥ずかしくなってきた。 ―――Sideフタバ あぁんっ!坊ちゃまがフタバの息で感じてますぅっ!! 「んっ……息、当たって……くすぐったいです……」 ……うふふ、感度も上々ですし……って、感覚偽装のお薬がとうとう効かなくなってしまいましたね。お着替えの際のマッサージがせめてもの楽しみでしたのに!! あら?いきなり恥ずかしくなったのかしら? 真っ白な肌が赤く染まって……ゴクッ!! ―――Sideキヨヒコ ゾクッゾクッ! な、なんだろう? 全身の細胞が『逃げなきゃ駄目だ逃げなきゃ駄目だ』って、どこかのヘタレむっつり主人公(フタバさん談)と逆のことを言っている。 「あ……あの……」 「あ、し、失礼しました。さ、こちらのお洋服にお召し替えを。」 いきなり口調も呼吸も元のフタバさんに戻った。うーん、流石プロ…………なのかな? 訳の判らない悪寒はとりあえず忘れて、フタバさん曰く『似合いすぎて怖い』服に着替え、四葉グループの御曹司、ハルヒコ氏を迎えることになった。 「あー、ハルヒコ様。あくまで、当家の坊ちゃまですので。」 「あ、あぁ、判っている……いや、しかしそれでもな……」 「まぁまぁ、とりあえずお茶をどうぞ。」 ううん……僕が何か話す前にハルヒコさんとフタバさんの間で意味不明の会話が繰り広げられている。僕が接待役なんて無理なのはわかっていたけど、何となく疎外感。 ドサッ! え? ―――Sideフタバ うふ、うふふふふふふふふふふふふふ♪ 流石に温室育ちの上に落伍者のお坊ちゃんですねー♪♪ 煩悩優先であまり考えてないから、こんなことになるんですよー さー、これから後は、目くるめく官能の世界が待ってます(はぁと) ……じゅる ―――Sideキヨヒコ 「あ、キヨヒコ君はそのままで。大丈夫、そのメイドが倒れただけだから。」 全然、大丈夫じゃないですよっ! 「そ、そんな……大丈夫じゃ……だ、誰かっ!」 「いや大丈夫。息は落ち着いているしね。少し寝かせてあげよう。」 ―――Sideフタバ とは言っても、それは心配ですよねぇ あ、流石私の体。軽い軽い。 「一応、医者も呼ぶから安心して、ね?」 「は、はい……お願いします」 素直でよろしい。さて、かと言って自由にさせるわけにいきませんし、こんなこともあろうかとお部屋に配置した拘束具は……あ、あったあった♪ 後は、そうですねー、万が一、逃げたりとか、アタシの脳に知識が残ってたりすると危ないですから……特製媚薬をどうぞ堪能してくださいませ。 そしてとうとう坊ちゃまと……うふ、うふふふふふふふふふふふふ♪ ―――Sideキヨヒコ ゾクッ!! あ、またこの悪寒……な、何だろう……なんだかとってもピンチな予感。 「さ……ぼっ……じゃなくて、キヨヒコ君、折角の機会だから僕は君ともっと仲良くなりたいと思う。」 倒れたフタバさんのことは心配だけど、大丈夫と言われたらそれを信じるしかない。 「は、はい……あ、あの、でも……フタバさんのお見舞いに」 「大丈夫、それとも僕を怒らせてお家の事業を駄目にしたいかい?」 そ、そんな風に言われたら……うう、けど、僕…… 「あ、すまない。脅すつもりはないんだ。彼女のことは本当に大丈夫だから。」 その声色に嘘の色はない。 僕だってバカじゃない。目が見えない分、声の調子で嘘か本当かはわかる。少なくとも、彼は嘘を言ってないと思う。 「そ、そうですか……で、では、もう少しお話を……え?」 ふわっと人が動く気配があったと思ったら、口に何か暖かいものが押し付けられていた。 「んっ、んんんっっ!!」 ―――Sideフタバ うふふふふっ♪ 坊ちゃまのことですから、『この人は嘘を言ってない』とか考えてるんでしょうねー♪ ええ、嘘はついてませんよ。 坊ちゃま……いいえ、お嬢様のフタバはここに居るんですから♪ ―――Sideキヨヒコ 「な、何っ!?」 生暖かくぬめった感触。唇をこじ開けて入ってこようとしたのは……もしかして、ハルヒコさんの舌!? 「ふふ、美味しいですよ♪」 「な……も、もしかしてき、キス……?」 そういうことをするっていう話は……ええと、大分前に読んでもらった恋愛小説にあったなぁ……フタバさん、そういうの好きだから。 「ええ。もっと凄いキス、してあげますよ。」 「えっ!?……ちょ、ま、待って……うんっ、んっ、んじゅ、んぅ!!」 ハルヒコさんの舌が油断した隙に口の中に入り込んできた。押し返そうと頑張ると、ハルヒコさんの舌はもっと元気に……あ…………なんだろう……これ……アタマ…………ぼぉ……って…… 「んはぁ…………」 「ふふ、流石に坊ちゃま。美味しいです♪」 なんで……ハルヒコさんがフタバさんみたいな口調で…………あぁ、なんか、お腹の辺りがズンって重くなって、もっともっとって啼いている。お、男同士なのに……僕…………変態なのかな…… ―――Sideフタバ あらあらあら♪ 泣きそうな顔もラブリーですねー♪ こんないぢりがいのある坊ちゃま、何年ぶりかしら(はぁと) けど、きっと、男同士ーとか、僕って変態なのかなーとか、考えてますね。うふふ、そろそろばらしてもいいですね。 「大丈夫ですよ。坊ちゃまは立派なオンナノコなんですから♪」 ―――Sideキヨヒコ 「え?」 我ながら、呆けたような声が出た。 「そして僕……いいえ、私はフタバです。」 ハルヒコさんの声で、フタバさんがとんでもないことを言ってのける。確かにこの話し方はフタバさん。 「その……一体なんで……わっ、や、やわら……んっ」 体をぺたぺたやってみると、胸のあたりに何か大きく柔らかいもの……以前、フタバさんが冗談で触らせてくれた女の人の胸があった。 す、すると…… 「あら、そんなはしたないことしてはいけませんよ。」 股間に伸ばそうとした手はフタバさんに捕まれてしまった。その上、今度は抱きしめられて…… 「んっ、んあっ、ひゃあっ!」 せ、背中をフタバさん……ハルヒコさんの手が撫でると、ぞ、ゾクゾクって、や、ああっ! 全身が痺れたようになって、足に力が入らない。 かくんと腰が抜けて、倒れこまないようにハルヒコさんの体のフタバさんにしがみ付く。 「す……すごい…………なに……これ……ぁんっ」 「判ってますよね?これがオンナノコの快感ですよ。ふふ、感じやすい娘♪」 フタバさん……でも……なんでこんな、こんな………… ―――Sideフタバ はぁはぁはぁ……体の欲望に私も流されそうですね。 もう、ギンギン♪ けれど、ここで無理やり突っ込んだらトラウマ刻んじゃいますから、ガマンガマン。 ……それに、無理やりするなら……がいますし。 とりあえず、ゆっくり蕩けさせながら理由を説明いたしますね、坊ちゃま(はぁと) ―――Sideキヨヒコ フタバさんに引きずられて、寝室に場所を移していた。 「んあ、はぁ、ぁん、あああんっ!」 「んん〜、この肌触りと感度、我ながらいい仕事です♪」 いつから骨董品の鑑定家になったんですかぁっ!そ、そんなことよりも、事情を……ん、そこ……あっ! 「はいはい、事情ですね。じゃあ、私の体のハルヒコさんが寝ている間に……」 …………寝てるんですか? 気絶とか、薬で喋れないとか、変な風に縛られているとかそういうのじゃなくて? 「いいカンしてますね。流石坊ちゃま。」 「んあっ、そ、そこでおっぱい揉まない……あんっ」 ものすごいエッチな声……これ、本当に僕なのかな…… 「ええ、坊ちゃまです。 フタバの特製薬で女の子になったキヨヒコお坊ちゃまです。」 ベッドの上でフタバさんに抱っこされると、逞しい(だろう)足を絡ませて、僕の足を大開にさせた。ひええぇっ!お、お尻に熱いのが当たってるぅぅぅっ! 「あんっ、だ、駄目ですよ……フタバは感じてしまいます……んっ!」 「ひあっ、あつ……んぅ、な、なら……離して、んやあっ!」 フタバさんが触れていない僕の股間は、お漏らししたかのようにぐっしょりしている……な、なんだろう…………これ……やあぁ! 「あ、う、うごかないで……んあっ!」 ビクンとフタバさんの体が僕の背中で跳ね、痛いぐらいに抱きしめられる。 更に何か生暖かい液体が下着に沁みてくる感触……あ、もしかして…………フタバさん……気持ちよくなって……しゃせい……したの? ―――Sideフタバ 「はぁ……はぁ……ぼ、ぼっちゃまぁ……」 あ、あはぁ……オトコノコって……すごい……ぼっちゃまぁ…………フタバはもぉ、蕩けそうですぅ…… 「む……?」 あら、この声…… 「えっ!?あ……こ、この声……」 ああん、動かないでくださいよぉ もう少し浸らせてくれても……もっと、坊ちゃま……お嬢様も気持ちよくして差し上げますからぁ…… 「んんっ!?んぶぶーーっ!?」 あぁ、もお、五月蝿いですねぇ アタシと坊ちゃまのラブラブなエッチの邪魔はさせませんよ! ―――Sideキヨヒコ 「あら、やっとお目覚めですね。気分は如何です?」 あの、フタバさん…………そのものすごーーく、楽しそうな声がものすんごく怖いんですけど。 「ふぐっ、んぐぐーーっ!」 「うふふ、焦らなくても、ハルヒコ様には快感と隷属を刻んであげますよ♪」 その……何かおどろおどろしたオーラを纏いながら、僕の全身をわさわさしないでください。 「んあっ、ひゃ、らぁっ、ああんっ」 「ええと……事情、何処までお話しましたっけ?」 お尻に当たるオチンチンがまた、おっきくなってくるのを感じたけれど、フタバさんは今度は平然としながら話を続ける。ちょっと何か悔しい。 「お……くすり……んぁっ、ぼ、僕……と……ひうっ!」 ぐっしょりと濡れている下着の上から、フタバさんの……ハルヒコさんの太い指がオチンチンがあったはずの場所をなぞっている。あぁ、らめ……あらま……ぼおぉっっれ………… 「ふぐ……ぎ、ぐっ……」 聞きなれたはずのフタバさんの声で我に返る。 けれど、ものすごく悔しそうな、どこか粗暴な響きが潜んでいる。こんな声……初めて聞いた………… ―――Sideフタバ 全ては旦那様の命令で、アタシがやったことなんです。 揃いも揃って能無しの親戚筋に後を継がせると、お家に未来はありません。かと言って、坊ちゃまはお体にハンディもありますし、いわゆる世間知らずですから跡継ぎが居ないことが旦那様の悩みの種でした。 四葉の御曹司を養子にするのもいいですが、血統は維持したかったんですねー。 ですから乱暴ですけれど、坊ちゃまにはお嬢様になっていただくことになったんです。 ええ、お嬢様。これからもずーーーっと!フタバが愛して差し上げます♪ 経営も何もかもお任せあれ。 フタバは坊ちゃま……お嬢様のためなら何でも出来るのです。 ―――Sideキヨヒコ 「そんな……それじゃあ、僕は……どう…………なるの?」 「ええ、フタバのお嫁さんです♪アタシの元体のハルヒコ様には体の通り、メイドさんですね♪」 「ふががー!ぐがっ!んがぁあっ!!」 何か怒鳴ってたハルヒコさんが、途中で毛色の違う悲鳴を上げた。 「んふ♪女の子初心者に極太バイブはきつかったですかね?」 …………フタバ……さん…………自分の……体……です……よ?いいんですか?? 「ええ。坊ちゃま。精神も男性のハルヒコ様に抱かれるのと、フタバの心を持つハルヒコ様。どちらがよろしいですか?」 そんな……そんなの………… 「え、えらべっこ……んひゃっ、あ、ああっ!」 胸がぷるんと震えて、指が先っぽをつねるとビクンって体が……あああっ! 「選べないとか、どっちもヤと言うのは無しです。 坊ちゃま……フタバは……フタバはもぉ、おかしくなるくらいに坊ちゃまが欲しくてたまらないのです。 そのためなら……体など…………どうでもいいのです。」 ふぅふぅと荒い息が首筋を撫で、ゾクッとしたところでフタバさんの太い指が下着をずらして、オチンチンがあったはずの場所に…… ツプッ 「ひゃあああっ!」 衝撃的な快感に、僕は気を失ってしまった。 ―――Sideフタバ ああんっ、いいところだったのにぃ!! でもま、仕方ないですね。 本当だったら、もっと時間をかけて女の子の快感や礼儀作法を仕込む予定だったんですから。 さて、坊ちゃまが気絶されているうちに、余計な水を指したハルヒコ様を調教しないといけませんね。 「ほら、起きてください。」 「う………あ゛……」 うふふ、意識が朦朧とされているようですね。とりあえずボールギャグは外してあげますね。 さ、起きてくださいませ。 「あ……何で…………え……俺!?」 「何のことです?貴女はフタバ。元・お嬢様専属のメイドで、今後はその夫になるハルヒコの奴隷ですよ。」 ええそれは間違いなく。 余計なことを囀られても困りますから、きっちり躾けてから飼って差し上げます。 「ふ、ふざけるなっ!元にもどうあっ!」 ぱあんっ 「そういう口調は感心しませんね。まぁ、奴隷としての礼儀なんて知らないのでしょうけど。」 礼儀作法も上辺だけだったみたいですね。チンピラのような口調。あぁ、やはりこの方に坊ちゃまを託すなど、どんなことになったか判りません。 ええ、アタシが坊ちゃま……お嬢様の旦那様になるのが正しいんです! 「ぶったなぁっ!オヤジにだって……んひゃっ!あああっ!」 そういうヘタレメカフェチの物真似が出来る辺り、何気に余裕あります? 「ん…………ぁ……」 「あら、お嬢様が起きてしまいました。残念ですが、お相手はまた後で。」 その間、精々焦らし責めをさせてもらいましょう。 ええと……前はバイブを最弱、胸はローターを……それとアナルバイブに…………うふふ、お口が自由ですから、更にお薬増量して……ちょっとばかり理性が切れるかもしれませんけれど、精々狂ってくださいませー♪ ―――Sideキヨヒコ ブーンブーン 何かくぐもった機械音が聞こえる。 「んあぁぁ……はぁ、はぁ……ひゃふふぇ……んあぁっ!」 フタバさんの声……何かものすごい苦しそう…………けど、この声はさっき、僕が……そう……キモチイイんだね…… 「んっ、んああ……あ……」 「お目覚めになりました?気絶されるなんて思いませんでした。」 ハルヒコさんの真摯な声。僕のことを心配してくれているのが伝わってくる。 「あ、あの……フタバさんは……?」 そう、確かさっき倒れて……あ、そうだった。 「ええ、坊ちゃまのフタバはここに居ります。ハルヒコ様はフタバの体で気持ちよくなりたいと。」 「ふ、ふひゃけ……んあっ、ひゃ、らめぇっ!」 ゾクゾクゾクッ フタバさんのエッチな声。 何故かそれを聞いていると、背筋がゾクゾクってした。 「あら、一層濡れましたね。うふふ、嬉しいです。坊ちゃまはフタバをこうしたかったんですね。」 フタバさん……ハルヒコさんの体で僕のおっぱいやお腹を揉んだり撫でたり……ふ、太もも撫でないでえぇ! 「ひうっ、ああんっ、ああっ!こ、れ……おかしく……なるぅっ!」 そうだよっ! ずっとずっとフタバさんと一緒だったんだ! フタバさんをお嫁さんに出来たらどんなにいいかって……だから、目が見えないなりに何かしようって…………父様……こんなのないよぉ! 「うふふ。もう遅いんです。フタバは坊ちゃまをお嬢様にしてしまいましたし、ハルヒコ様になってしまいました。ですから、坊ちゃまはフタバの……ハルヒコのお嫁さんです♪」 そんな……そんな……こんなの…………こんなのおかしいよぉ! ―――Sideフタバ 「ええ、フタバは坊ちゃま……お嬢様のお陰でおかしくなってしまいました。」 身分違いも甚だしく、けれど、誰よりも誰よりも……ええ、フタバはキヨヒコ坊ちゃまを愛してるのです。他の方のものにするくらいなら、フタバが殺して差し上げます。 それに比べれば。生まれ持った体を捨てることなんて、何てことないんですよ。 「さ、これで……坊ちゃまは……いいえ、お嬢様はアタシのお嫁さんですっ!」 ブチッ 「あ゛、あ゛ぁ゛ぁ゛ーーーーーっ!!」 判っていたことですが……あぁ、よかった。ほっとしました。 あのお薬は童貞でないと処女になれないから……うふふ、坊ちゃま、清い体で居て下さってありがとうございます。 ―――Sideキヨヒコ 何か熱いもの……間違いなくオチンチンが僕の股間に……オチンチンがあったはずの所に……ひっ、やだやだやだっ! 僕だってセックスのことぐらい知識として知っている。けれど、けれど……こんな……こんな…… 「あ゛、あ゛ぁ゛ぁ゛ーーーーーっ!!」 生憎と耳に入ってきた声は絹を裂くような悲鳴と言うわけではなく、僕は全身を火串で貫かれたような痛みに悶え、だらしなく涙と涎と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしていた。 「んんっ!……んはぁ……ぼっちゃまぁぁ……やっと……やっと、フタバは坊ちゃまと一つに……グスッ」 フタバさんの声はなんだかウットリとしている。 「ひぐっ、あ、やめっ、痛いっ、痛いいいぃぃぃぃっ!!」 せめて何とか逃げようと、上半身の力を使って逃れようとしたけれど、腰をがっちりと捕まれてしまって逃げられなかった。 逃げさせないと、フタバさんは僕を抱きしめると首筋やほっぺとか、あたり構わずキスの雨を降らせる。 「ぐすっ、痛いですよね。大丈夫です。ちゃあんと、気持ちよくして差し上げますから。」 「んくっ……はぁはぁ……そ、そうじゃなくて……も、元に……僕……フタバさんのこと……あぐっ!」 こんな酷いことしないでも、僕はフタバさんをお嫁さんにするから、元に……元に……んあぁっ! 「その場合、旦那様を亡き者にしないといけないのです。 フタバにとっても大恩あるお方ですから、流石にそれは…… お家のために四葉の御曹司の血を入れ、同時にフタバは坊ちゃまと一緒になるにはこれしかないのです。」 そ、その場合っ! 僕やハルヒコさんの意思は無視ですかぁっ!! ―――Sideフタバ そんなの無視に決まってるじゃないですか。 後継者レースに脱落して、他家との政略結婚要員に格下げで婿入りされるお方の意思なんて。 あぁ、坊ちゃま……いいえ、もう『女』ですからお嬢様については………… 「旦那様を……はぁ……そろそろいいかしら……恨んでくださいまし」 うふ♪ どのくらいの経験があったか知りませんけど、ハルヒコ様、かなり絶倫っぽいです。覚悟してくださいね(はぁと) ―――Sideキヨヒコ ジュブッと音を立てて、フタバさんがゆるゆると腰を動かし始める。 その度に、僕のお腹の中が熱いものにかき回される。 「んあっ、はぁっ、んくっ……あ、うあ……やめ……んっ」 大分治まったけれど、動かされると痛い。 気を使ってくれているのか、ゆっくりとした動きだけれど、腰の動き自体は止まらない。 「あはぁ……まだ痛いです?少し力を抜いて……これ、どうです?」 腰の動きを止めないまま、胸が揉まれる。 痛みが広がる中、胸から痺れるような快感が紛れ込んでくる。 「んんっ、あっ、うんっ、ああっ!」 「喘ぎ声……そろそろ女の子の声に変わって来ましたね……ふふ、気持ちいいんですね。」 何のことを言っているんだろう? だって僕はもう……女の子なんでしょう? 「ああんっ、ああっ……え……?」 いきなり腰の動きが止まった。 「ふふ、気持ちいいですか?そう言って頂ければ、続きをして差し上げますわ。」 頭の中はもうグチャグチャ。 痛いのはやだ。けど……お腹の中がきゅんとして、もっとしてって強請る。 「ふ、フタバさん……お、お願い……もっと……」 「あら、今ちょっと締まりました。凄いですね。教えてないのに締め付けるなんて。」 フタバさんの腰が小刻みに動き、僕の奥をこねくり回す。 「ひうっ、こ、これ……あ、気持ち……いいっ!」 言ってしまった。 けれど、もうどうしようもない。痛いのと気持ちいいのが一緒に襲ってきておかしくなりそう。 フタバさんは再び腰を動かし始める。さっきよりも動きが速い。 「んっ、んはぁ……凄いです。これが……坊ちゃま……はぁ、坊ちゃま、坊ちゃま……」 あぁ……フタバさん……フタバさんも気持ちいいの? 「愛しております、愛して……ん、んんっ!!」 「あっ!ああっ!!」 ビクビクとフタバさんのオチンチンが僕の中で跳ねて、熱いもの……精液が注がれた。 ―――その後 当然だけど、フタバさんの入れ替わりはあっさりと父様にばれた。 と言うか、フタバさんが自らばらしたわけだけど。 『あら、初物を頂く契約を覆そうとされたのですから、これくらい当然ですわ。』 そんな暴論にもかかわらず、父様はそれで引き下がった。 まぁ、仕方ないのかも。 なにせ――― 『あは……あははは……オレ……女……あう……いい、あっ!』 ―――肝心のハルヒコさんが、この有様。僕の「はじめて」の間中、バイブで責められていた。その後も……で、翌朝、余りに長々とエッチなことをしていた僕たちを心配して父様が踏み込んできた時にはもう、人として終わっていた。 仕方なく、『娘もハルヒコ氏を大いに気に入った。そこで我が家で事業の引継ぎに入らせたい。』と、そのまま、フタバさんはハルヒコさんになってしまった。 意外なことに……いや、僕の勉強を見てくれたりしていたフタバさんだけあって、経済やその他諸々の経営の知識も豊富。短期間で会社の業績を急成長させ、後継者としてあの五月蝿い叔父様達を黙らせてしまった。 「ふふ、何かまた、つまらないこと考えてますね?」 「そ、そんなこと……あんっ」 そして僕もまた、女の子の快感に嵌り込んでしまった。 「ふふ、今日は忙しかったので疲れてるんです。坊ちゃま、フタバを癒してくださいませ。」 ふにふにと、最近、少し張りを増した胸をフタバさんが揉んで、ブラをあっという間に剥ぎ取られてしまう。 「その……んあっ、呼び方……んっ、あっ」 最近、僕はフタバさんをハルヒコさんと呼んでいる。僕のことはお嬢様かキヨミ……僕の新しい名前で呼ばれてたけれど、ベッドの上ではフタバさんは僕のことを坊ちゃまと以前のように呼ぶ。 その方が、僕が恥ずかしがるので『萌えるし燃える』そうだ。 「ほら……もうこんなに。クスクスクス」 「あ、だ、だって……ん、ああんっ、ゆ、指……入れ、ああっ」 指が割れ目をなぞったと思ったら、つぷりと中に潜り込んでくる。 「あ……はぁ……おじょうさま…………ごしゅじん……さま……ああ……あたし……も……」 「ち……お前は後だ。隅でオナってろ。けれど、声は出すな。」 心底不機嫌そうな声。 ハルヒコさんは相変わらず、完全に理性は戻っていない。 「はぁい……ごしゅじんさまぁ……」 可哀相だけど、僕には何も出来ない。僕に出来ることと言えば…… 「今日は随分大人しいですね?ははぁ……昼間に相手しましたね?」 「だ……だって……可哀相で……んっ!」 今は僕とフタバさんのペットで、今やフタバさんの奥さんになった僕。体のハンディもあって、僕は仕事がないので公式のパーティがあるとき意外は家で暮らしている。要するに暇を持て余すわけで……時々、快感無しではいられないハルヒコさんを抱くことがある。 「はいはい。じゃあ、フタバのことも気持ちよくしてくださいね。」 「はぁはぁ……じゃ、じゃあ……僕が入れるから……寝て……」 フタバさんがベッドに横になったのを確認して、股間に手を伸ばす。 「んっ……上手になりましたね……んあっ」 「毎日、やらされてるし……その……気持ちいいの好きだし……」 手で扱き、胸に挟んだりぺろりと舐めるとむくむくと大きくなる。 あぁ……オチンチン……僕にもあったオチンチン……欲しい…… 「大きい……んっ……入れて……いいですか?」 毎日毎晩、それこそ暇さえあればフタバさんは僕を抱いた。ハルヒコさんのことは笑えない。僕も……いや、僕とフタバさんもまた、性に狂っているのかも。 「うふふふ。ならスカートは脱がずに、めくり上げて……そう……んっ」 入れる前に熱いオチンチンで割れ目を擦るのが気持ちいい。 オマンコに迎え入れるためにも、場所を特定するためでもあるし、普段やっているお気に入りの行為でもある。 「あ、熱い……クリに……当たって……ん……んはぁ」 腰がイヤらしくクネクネ動く。焦らし焦らされるこの時、たまらない気分になるのだけれど、それがピークになるのを待つのが僕達のルールみたいになっている。 我慢出来なくなった時を見計らって、ズプリと腰を落とす。 「ん……あ、ああぁぁぁぁっ!」 バチバチと頭の中で火花が飛び散って、僕は一突きでイッてしまった。 「んくっ、締まる……はぁ、すごい……です……そのまま……ん、あっ!」 濁った水音を聞きながら、腰を動かすと下からフタバさんも突き上げてくる。 ああ……抱きついてキスしたい……けど、スカートをたくし上げたままがいいと言うリクエストに、ぐっと堪えるとその分、オチンチンを締め付ける。 「イって……出して、僕、も……フタバ……さんの……あんっ、あかちゃ……んっ、ほしっ、あっ!」 締め付けを強くした分、オチンチンがググッと大きくなったのがよく判った。 「ああっ!」 ドクドクと射精され、熱いモノがお腹を満たすとたまらない幸せが全身に広がる。 「あ……はぁ……はぁ……ん、んじゅ……んっ」 イッた後の脱力感で倒れこんだ僕を、フタバさんが優しく抱きしめキスをしてくれる。 こういうとき、フタバさんは優しい。 エッチの時は時々、いやかなりイヂワルだけど……やっぱりフタバさんはフタバさんだ。 「あはぁ……ぼっちゃまぁ……フタバは、フタバは幸せです……」 うん…… ……僕も、幸せ…………なんだろう。 お腹の中でフタバさんのオチンチンがまた大きくなるのを感じ、僕はもう一度、快感の期待に身を振るわせた。 (END) |
| ヒロイカキ2006年04月28日(金) 21時59分51秒 公開 |
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