2013年11月27日03時02分
前日の公聴会は何だったのか。26日、特定秘密保護法案は特別委員会での強行採決を経て、衆院を通過した。修正案も含め、審議はトータルでわずか44時間。多くの問題を抱えた重要法案を数の力で押し切ろうとする安倍政権の姿勢に抗議の動きが広がり、参院での慎重審議を求める声が上がった。
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「賛成の諸君の起立を求めます」
午後8時10分すぎ、衆院本会議場に伊吹文明議長の声が響くと、与党議員らが一斉に立ち上がる音で、野党議員の反対の声や机をたたく音はかき消された。傍聴席からは「反対」「恥を知れ」との声が上がった。
衆院通過が伝わり、国会前に集まった数百人の市民の間では、「ふざけるな」などと怒号が飛び交った。
東京都杉並区のパート従業員、東耕大さん(26)は「安倍政権が支持されている理由は経済政策。人気に乗じて危険な法案を簡単に通すなんて、許せない」と憤った。「反対の声が盛り上がれば、参院でもやすやすとは採決できない。そんな雰囲気を作るしかない」
中野区の自営業、八坂康司さん(58)は特別委員会で強行採決されたと知って駆けつけた。「政府に反対する人たちを萎縮させるための法案。反対する人がいることを示すのは、一人でも多い方がいい」と抗議の輪に加わった。
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