今回の紅白出場者発表では、ＮＨＫ番組スタッフの説明も歯切れが悪い。出場歌手を決めかねていたという状況を如実に物語っていた。選考が発表される前から言われていたのが「あまちゃん紅白となる」ということだったが、出場者リストには「あまちゃん」キャストの名前はなし。山田良介制作統括（４９）は「これから検討する。まだ動いてもいない」と演出を含めて白紙を強調した。

　また、８日に死去した島倉千代子さん（享年７５）の企画には「内容はこれから」（同）と含みを持たせた。

　紅白の常連でこれまで８回出場した倖田來未（３１）、かつてブームを巻き起こしたＫ―ＰＯＰ勢が落選。ＮＨＫの古谷太郎エンターテインメント番組部長（５４）は「（紅組は）２５組と限られているので」と多くは語らなかった。

　早くも目玉が少ないと陰口を叩かれる今年の紅白。古谷部長によれば大物たちに出演を打診したが、「都合の悪い歌手がいらっしゃったのは事実」と意中の人には出場してもらえなかったという。

　名前こそ明かさなかったが、ある局内関係者は「今年の夏に話題をさらったのが引退宣言もした宮崎駿監督の映画『風立ちぬ』。松任谷由実の主題歌『ひこうき雲』はかなり多くの人の耳に届いていましたから、この辺は是が非でもという思いはあったようです。過去には出演実績もあったので何とか口説き落としたかったようですけどね」と話した。