外出先から自宅のパソコンを電源ON(Wake ON LAN)

前回、iPhoneでパソコンの電源をONする方法を紹介しました。
WindowsをiPhoneでPowerONする(Wake On Lan)


この方法は、基本的に自宅にいるときしか使えません。

でも、場合によっては外出先から自宅のパソコンの電源をONしたい時とかあります。

たとえば、出張先から自宅パソコンのデータや動画を観たい時とか。


実はこんな事も簡単にできます^^



用意するのは、Wake ON LAN(略してWOL)に対応したルーターです。

今回は、BUFFALOのWHR-G301を使いました。低価格の割に高機能なルーターです^^
(他のルーターも同じ様に設定すればできます。もちろん、WOLに対応してないとだめですが)

バッファロー WHR-G301N/NU 11n対応11g&b 無線LANブロードバンドルーター 無線LAN子機セット

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では概要を説明しますね。

外出先からは家のルーター(今回の場合はWHR-G301)にブラウザでアクセスします。

ブラウザ上にルーターの管理画面が出るので、そこからルーターに『パソコンの電源をONにしろ!』という命令を与えます。

そうすると、ルーターはパソコンに対して『電源をONにしろ!』という信号を発信し、見事パソコンの電源がONになるという手筈です( ̄◇ ̄)b



準備は大きく分けてこの2つです。
 ◎パソコンのWake On LAN設定
 ◎ルーターに外出先からアクセスできるようにする設定


パソコンのWake On LAN設定は前回と同じです。こちらを参考にしてパソコンの設定を行ってください。
WindowsをiPhoneでPowerONする(Wake On Lan)



次にルーターの設定です。

まず、パソコンからルーターの設定画面に入ります。

ブラウザ(Internet Explorerなど)のアドレスバーに
http://<ルーターのIPアドレス>
と入力し、Enterを押してください。


ルーターのIPアドレスはルーターのマニュアルを見てください。


どうしても分からない人は、以下の様にして調べてください。

 1.コマンドプロンプトを立ち上げる
 2.ipconfig /allと入力してEnterを押す
 3.表示された情報の中に[デフォルトゲートウェイ]という項目を見つける。

この[デフォルトゲートウェイ]が(多分)ルーターのアドレスです。


そうそう、コマンドプロンプトの立ち上げ方が分からない人は、こちらを見てください。
コマンドプロンプトの立ち上げ方法


僕の場合、[デフォルトゲートウェイ]は192.168.0.1でした。


なので、ブラウザのアドレスバーに
http://192.168.0.1
と入力してEnterを押します。


そうすると、IDとパスワードの入力画面になるので、IDとパスワードを入力してください。ID、パスワードを設定した記憶の無い方は、出荷時のIDとパスワードになっていると思います。出荷時のID、パスワードはマニュアルを見てくださいね。


これでルーターの設定画面に入れます。こんな画面です。

wol2_01_top.png


ルーターの設定画面に入ったら、まず、ルーターのパスワードを設定しましょう。というのも、この後で外出先からこのルーターの設定画面に入れる様にします。その時、パスワードが無かったら、ハッカー(正確にはクラッカー)の餌食になってしまいます。


と言う事で、パスワードを設定します。

設定画面上の[管理設定]をクリックします。次に[パスワード]をクリックします。

wol2_02_password.png




この画面の[管理パスワード]を入力し、[設定]を押します。

一旦、ログアウトするので、先ほど設定したパスワードを入力して再度、ルーターの設定画面に入ってください。




ルーターの設定画面に入ったら、外出先からルーターの設定画面に入れる様にします。

設定画面上の[管理設定]をクリックし、[アクセス]をクリックしてください。

次に[Internet側リモートアクセスを許可する]にチェックを入れて、許可ポートに80と入力します。

wol2_03_internet.png




この[Internet側リモートアクセス]というのが“外出先からルーターの設定画面に入れるようにする”という意味です。[ポート]に80と入れるのは、外出先からブラウザでルーターにアクセスするための設定です。


ここまでやれば、ルーターの設定は完了です。[ログアウト]をクリックしてルーターの設定画面を抜けてください。



次は、ルーターのIPアドレスを調べます。

IPアドレスというのは、インターネット上の住所の様なものです。

実は、ルーターの設定画面からでも調べる事が出来るのですが、もっと簡単な方法を紹介しますね。


それが診断くんです。
http://taruo.net/e/

このサイトにアクセスすると、ルーターのIPアドレスが分かります(ただし、プロキシサーバーを使っているとこの方法では調べる事が出来ません。まぁ、プロキシサーバーを使ってる様な人なら自分で調べる事できますよね^^ )


診断君にアクセスすると、こんな画面になります。赤丸で囲ったところがルーターのIPアドレスです。

wol2_04_tarou.png



この場合、173.13.200.181がルーターのIPアドレスです。一応言っときますが、このアドレスは単なる例ですのであしからず


このアドレスを控えておきましょう。



ではでは、いよいよ外出先から自宅のパソコンの電源をONします。


外出先から先ほど調べたIPアドレスにブラウザでアクセスします。もちろん、パソコンからでも、iPhoneからでもブラウザが使えれば何でもOKです。

今回はiPhoneを使ってみました^^

Safariを立ち上げて、[このアドレスを開く]に
http://<ルーターのIPアドレス>
と入力して、[Go]ボタンを押します。


今回の例では、
http://173.13.200.181
ですね。



そうすると、IDとパスワードを入力する画面が出るので、先ほど設定したパスワードを入力してください。

IDとパスワードがあっていれば、何度も見た管理画面が表示されます。

wol2_05_top.png



この管理画面一番下の[ネットワークサービス一覧](赤丸の部分)をクリックします。


そうすると、こんな画面が表示されます。

wol2_06_wol.png


左側の[パソコン名]から電源をONしたいパソコンを探し、[サービス]欄のWOLと書かれたアイコンをクリックします。


これで指定したパソコンの電源が入るはずです!!


外出先で自宅パソコンの中の資料を見たくなった時、出張先から自宅パソコンの動画を観たくなった時、そんな時にとても便利です^^



あと、注意点が二つあります。

まず一つ目はセキュリティに関してです。

ここでご紹介した方法では、外出先からルーターの設定画面を開く際のID、パスワードが暗号化されません。ネットワーク上をID、パスワードがそのまま流れますので、セキュリティ的にはかなり弱いです。

できれば、VPNを使った方がいいでしょう。ここで紹介したのはあくまで簡易的な方法です。



二つ目はルーターのIPアドレスに関して。

診断君でルーターのIPアドレスを調べましたよね?実はこのアドレス、プロバイダ(biglobeとかso-netとか)からの借り物なんです。

そのため、変わってしまう事があるんです。そこまで考慮するならDDNS(ダイナミックDNS)を使えばOKです。

DDNSについてはこちらを見てください。
リモートアクセス|バッファロー・ダイナミックDNSサービス


今回使ったWHR-G301はDDNSに対応しています。

管理画面から、[Internet/LAN]をクリックして、その下の[DDNS]をクリックしてください。DDNSの設定を行う事が出来ます。詳しくはマニュアルを見てくださいね。


 
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コマンドプロンプトの立ち上げ方法

Windowsの“普通の人は使う事無いだろう機能”にコマンドプロンプトがあります。

でも、便利なんですよ。コマンドプロンプトって。


このブログでもこれから何回も出てくると思いますので、コマンドプロンプトの立ち上げ方法をまとめておきます。


<Windows7の場合>
[スタート] - [すべてのプログラム] - [アクセサリ]の中に[コマンドプロンプト]があります。
この[コマンドプロンプト]を右クリックして、[管理者として実行]をクリックします。


<WindowsXPの場合>
[スタート] - [すべてのプログラム] - [アクセサリ]の中に[コマンドプロンプト]をクリックします。



そうすると、こんな画面が表示されますよね?

cmd01.png


これがコマンドプロンプトです。


 
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WindowsをiPhoneでPowerONする(Wake On Lan)

パソコンを遠隔でPowerONしたくなる時ありませんか?

遠隔という程離れていなくても、パソコンの電源ボタンを押さずにPowerONしたくなる時もあります。


僕の場合、ノートPCを使ってるんですが、普段はこのノートPCにUSBマウス、キーボード、ディスプレイを繋げて、超省スペースPCとして使っています。

それなら、やっぱり液晶は閉じておきたいですね。

そうすると、困ったことが一つ。そう、電源ボタンが押せないんです。

こんな時、電源ボタンを押さずにPCの電源がONできれば便利です。いちいち電源ONの度に液晶を開かなくて済みます^^


実は、ネットワーク越しにPCの電源をONにする方法があります。これをWake On Lan略してWOLと呼びます。


そんな便利なWOLを使う方法を紹介しますね。しかも、iPhoneでノートPCの電源をONしちゃいます^^



必要なものは
 ◎iPhone(iPod TouchでもOKです)
 ◎無線LANルーター
です。

準備として、iPhoneをWiFiで無線LANルーターに繋げておきます。iPhoneからWiFiでインターネットにアクセスできる事を確認しておきましょう。

電源をONしたいPCは有線LANで無線LANルーターに繋げておきます。



次はPC側の設定です。WOLを使うために必要な設定は、大きく分けてこの2つです。
 ◎BIOSの設定
 ◎Windowsの設定(もちろん、Macでもできますが、今回はWindowsで説明しますね)


まず、BIOS/UEFIがWOLに対応している必要があります。
また、対応していてもBIOS/UEFIの設定で無効になっている事があります。

BIOS/UEFIがWOLに対応しているかどうかや、BIOS/UEFIの設定方法は機種によって異なります。


BIOS/UEFIメニューに「WOL」,「Wake On LAN」, 「Power On By PCIE Device」などの表示があれば、そこに設定メニューがあると思います。


ちなみに、僕が使用しているLenovo G570は元からWOLに対応しており、特に設定は必要ありませんでした。



次にWindowsの設定です。

まず、デバイスマネージャーを表示しましょう。

デバイスマネージャーは[スタート] - [コントロールパネル]でコントロールパネルを開いて、[デバイスマネージャー]をクリックすると表示されます。


ここで、有線LANアダプターを選びます。僕のPCの場合は、
Aheros AR8152/8158 PCI-E Fast Ethernet Controller(NDIS 6.20)
という名前でした。

wol01_devman.png



この有線LANアダプターをダブルクリックすると、設定画面が表示されます。ここで、[詳細設定]タブを開いてください。


プロパティから [ウェークアップ機能]を選んで、値を [MagicPacketとPatternMatch]に設定します。

次にプロパティから [シャットダウン ウェークアップ]を選んで、値を [有効化]に設定します。

wol02_wakeup.png





この辺りの表示は機種ごとに違うかもしれません。例えば、[シャットダウン ウェークアップ]は、[電源OFFからのウェークアップ]と表示される機種もあります。



次に、[電源の管理]タブを開いて、下の図の様に設定してください。

wol04_powman.png




設定が終わったら、[OK]を押して閉じてください。


これで、Windows側の設定は終わりです。




次にiPhoneからこのPCを電源ONする設定を行います。

おっと、その前に、、、
 ◎PCのMACアドレスの確認
 ◎iPhoneへのWOLアプリのインストール
が必要でした。



MACアドレスと言うのは、簡単に言うと、ネットワークアダプタ一つ一つに付けられた固有のIDです。

iPhoneから、先ほど設定を行った有線LANアダプタに対して、『起きろーーー』という信号を発信します。それを受信した有線LANアダプタは、『あっ、パソコン起こさなきゃ!』とPCの電源をONにしてくれます。

そして、この『起きろーーー』という信号を発信するのがWOLアプリで、そのアプリにこの有線LANアダプタを指定するための情報がMACアドレスというわけです。



では、MACアドレスの確認方法です。

まず、コマンドプロンプトを開いてください。

コマンドプロンプトの開き方は、

<Windows7の場合>
[スタート] - [すべてのプログラム] - [アクセサリ]の中に[コマンドプロンプト]があります。
この[コマンドプロンプト]を右クリックして、[管理者として実行]をクリックします。

<WindowsXPの場合>
[スタート] - [すべてのプログラム] - [アクセサリ]の中に[コマンドプロンプト]をクリックします。

これで、コマンドプロンプトが開きましたね?



次に、コマンドプロンプトでipconfig /allと打ちます。


そうすると、こんな風に情報が表示されます。

wol05_mac2.png


ここから、先ほどデバイスマネージャーで設定した有線LANアダプタを探します。[説明]と書かれたところ(上の図の青丸部分)に名称が出ているので、これを見て探すといいでしょう。

見つかったら、その下に表示されている[物理アドレス]を控えておきます(上の図の赤丸の部分)。これが先ほど説明したMACアドレスというやつです。上の図で言うと、11-22-33-44-55-66がMACアドレスです。



さぁ、もう一息、次はiPhone側の設定です。

先ほど説明したWOLアプリをインストールしましょう。WOLアプリにはいろいろありますが、RemoteBoot Liteが簡単でおすすめです。

App Store - RemoteBoot Lite



RemotoBoot Liteを起動したら、Nameに適当な名前を入れて、MAC Addressに先ほど控えておいたMACアドレス(物理アドレス)を入力します。MACアドレスは、先頭から2桁ずつ入力していきます。


MACアドレスが11-22-33-44-55-66だとすると、RemoteBootには下の様に入力します。

wol06_iphone.png



やっと準備が終わりました!

PCを休止状態かスタンバイか電源OFFします。

iPhoneでRemoteBootを立ち上げ、[BOOT]ボタンを押します。

PCが立ち上がれば成功です!



WOLとっても便利なので、ぜひ活用してください^^

ここでは、iPhoneで電源ONする方法を書きましたが、もちろん、Androidや別のPCからでも可能です。ここで説明したのと同じ様に設定すればOKですよ。



 


 
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