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深浦の座礁船、再び油漏れ
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再び重油の流出が確認された座礁船。以前より右舷側に傾き、傷みが進行しているとみられる=25日午前11時10分ごろ、深浦町森山海岸 |
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深浦町岩崎地区で3月1日に座礁したカンボジア船籍の貨物船「AN FENG8」(アンファン号)から再び重油が漏れ、県が11月中旬から回収作業を進めている。25日現在、回収量は計5500リットルに上る。漁業被害は確認されていない。
県河川砂防課によると10月29日に現場海域で油膜などが確認された。町などが船体周辺にオイルフェンスを設置したが、その後も油の流出がみられたため16日から、県が委託した大阪のサルベージ会社が回収作業を開始。これまでに200リットルドラム缶各9分目で30.5本分を回収した。作業終了時期は未定。
船体の燃料タンクに残っていた重油約9万5千リットルは3月中旬〜4月下旬、船主責任保険(PI保険)の委託を受けた専門業者が抜き取っていた。関係者の話を総合すると、4月下旬以降、船底部の亀裂が徐々に広がり船内の水位が上昇。機関室内などにこびりついていた重油や潤滑油が徐々に海水と混じって溶け出し、船外に流出したとみられる。新深浦町漁協の福沢欣一岩崎支所長は「間もなくハタハタ漁。油はそれまでに回収してほしい。これから海が荒れる季節。船体に無理な力が掛かって折れなければいいのだが」と話した。
現場の森山海岸を管理する県はこれまで船主側に対し、国際郵便などを使い8回にわたって撤去を要請してきたが返答がない。県によると船主3人のうち1人と連絡が取れていないという。船体は現在、ワイヤ5本、ロープ4本で陸につながれている。
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