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太宰なら『女生徒』 有名作家9人、1冊目に読む本
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2013/11/23 6:30
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●川端康成

 68年に日本人として初めて、ノーベル文学賞を受賞。芥川賞の初代選考委員でもある。作品に『伊豆の踊子』『眠れる美女』『山の音』『古都』『雪国』など。日本的なモチーフ、端正な文章、美しいけれど時に恐ろしく、エロティックでもある世界観が特徴だ。

入門書●『掌の小説』 新潮文庫/882円
あらすじ:祖父が火葬された日の出来事を切り取った「骨拾い」、オムニバス映画化された「笑わぬ男」「有難う」「日本人アンナ」「不死」など、川端文学のエッセンスが数ページで味わえる短編小説を122編収録。
必読書●『雪国』 岩波文庫/525円
あらすじ:「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」という一文で始まる、親譲りの財産で暮らす男と芸者の不倫の恋。雪景色をバックに描かれた、ヒロインの黒い髪、白い肌、赤い唇が鮮烈な印象を残す。

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●山崎豊子

 新聞記者から作家に転身。初期作品の舞台は主に大阪の商家だが、徐々に戦争や医療、経済など、綿密な取材を基に、日本の社会全体にかかわる大きなテーマに取り組むようになる。『白い巨塔』『大地の子』『華麗なる一族』『沈まぬ太陽』など、映像化作品多数。

入門書●『花のれん』 新潮文庫/578円
あらすじ:吉本興業の創業者をモデルにしたといわれる、直木賞受賞作。借金を残したまま妾宅で死んだ夫の後を継いで、寄席の主になる女の一代記。逆境から出発し通天閣を買えるまでに成功するところが痛快だ。
必読書●『白い巨塔』 新潮文庫/全5巻〈第1巻〉662円
あらすじ:食道ガン手術で脚光を浴びた野心家の外科医・財前五郎が、勤務先の大学病院の教授選に出馬。熾烈な権力争いを勝ち抜こうとする。医療過誤と裁判の問題もいち早く取り上げ、ベストセラーになった。

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●田辺聖子

 64年『感傷旅行』で芥川賞を受賞。綿矢りさも愛読しているという恋愛小説の名手。『孤独な夜のココア』『愛してよろしいですか?』『三十すぎのぼたん雪』など、30代の働く独身女性を主人公にした作品が多い。著書には仕事に恋に効く名言がいっぱいだ。

入門書●『ジョゼと虎と魚たち』 角川文庫/500円
あらすじ:映画化された表題作は、車椅子でしか動けないジョゼと、「管理人」として同棲する恒夫の恋の話だ。性描写もあり、気取りはまるでないのにロマンティック。他の収録作もハズレなしの短編集だ
必読書●『言い寄る』 講談社文庫/680円
あらすじ:恋愛小説の名作として人気が高い三部作の第一作。31歳のデザイナー乃理子は、なんとも思ってない男とは平気で話せるけど、本当に好きな人には言い寄れない。大人の女ならではの本音に共感必至。

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夏目漱石、川端康成、綿矢りさ、山崎豊子、田辺聖子、谷崎潤一郎、三島由紀夫

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左から夏目漱石。94年ノーベル文学賞受賞の大江健三郎。68年に日本人として初めて、ノーベル文学賞を受賞した川端康成(写真:夏目漱石は国立国会図書館HP、ほかアフロ)

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