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【競馬・ボート・競輪】

[競馬]ジェンティルドンナが優勝

2013年11月25日 紙面から

 ジェンティルドンナが快挙を達成した。「第33回ジャパンカップ」(GI・24日・東京・芝2400メートル)は、エイシンフラッシュが意表を突く逃げでスローペースとなり、好位追走した単勝1番人気のジェンティルドンナが直線早めに抜け出し、リードをそのまま守り、ジャパンカップ史上初の連覇を果たした。ライアン・ムーア騎手(30)は2011年エリザベス女王杯以来のJRA・GI勝利、石坂正調教師(62)は昨年ジャパンカップ以来の同GI勝利となった。後方から直線伸びたデニムアンドルビーは外強襲もハナ差の2着で牝馬ワンツー、2年前の2着馬トーセンジョーダンが3着に入った。外国馬最先着はドゥーナデンで5着、2番人気のゴールドシップは15着に敗れた。

 4角抜けてすぐに先頭。内から一瞬にしてリードをつくる。セオリーに照らせば早すぎるタイミング。でもR・ムーアに迷いはなかった。最優先事項はジェンティルドンナのリラックス。連覇を狙うこの馬の力をもってすれば、きっと粘りきる。大外一気に猛追するデニムアンドルビーの姿が見えたが、きっちりハナ差しのぎきった。「レースビデオは何度も見たよ。今年は勝てずともいい内容のレースをしていた。馬の能力を信じていたよ」。検量室から出てきたムーアはほっと胸をなで下ろした。

 「天皇賞の直後に決断した。周りもそう思っていたと感じていたし」という石坂師の決断を電話で知らされたのは天皇賞・秋の後ほどなく。米サンタアニタの開催中、現地時間午前3時ごろに叩き起こされたという。

 「国内のジョッキー同士で乗り代わりなら違ったかもしれないけどね、僕は電話一本で頼まれて国外から来た。重圧? 正直、まったく。陣営からプレッシャーをかけられるような言葉もなかったからね。その分、楽だったのかもしれないけど」。想定外だらけの展開もノープレッシャー、そして冷静そのもののジョッキーは対応しきった。

 エイシンフラッシュがハナを切り、1000メートル通過は同日同コースの古馬500万条件より2秒も遅い超スロー。4番手で折り合ったが相棒は向正面で行きたがる。馬の間に入れて抑え、ハミの感触が限界と見るや4角手前で早めスパートと腹を決めた。

 だから周りもよく見えていた。外には差し迫ったデニムアンドルビーの背で大興奮の浜中の姿。「勝ったと確信していたんだけど、あれを見て少し不安になってね。掲示板には数字が出ていなかったし(10年JCの)ブエナビスタのこともあるからなあ、と思い出して、ガッツポーズとかしないでおこうと思ったんだ」。

 最後にまた乗りたいかと聞かれた英国の名手。「これだけの馬だからね。今回乗せてもらえたのも幸運だった。もちろん」。史上初のJC連覇を果たした名牝をたたえた。 (若原隆宏)

 

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