よくある質問をまとめました。
競馬学校について
競馬学校は、JRAが騎手の養成を行うとともに、将来、中央競馬の厩舎スタッフ(厩務員・調教助手)を目指す人の教育を行うところです。「学校教育法」などに規定されている「高等学校」や「専修学校」ではなく、「職能訓練校」のような組織にあたります。
騎手課程では、実技(騎乗訓練)はもちろんのこと、“アスリート”としての心身を鍛えるための科目(フィジカルトレーニングやメンタルトレーニングなど)や実務的な素養・知識を習得させる科目を学科授業に取り入れることにより、騎手に必要な「心・技・体」のレベルアップ、社会人としての社会適合力の向上をサポートする教育カリキュラムを編成しております。 厩務員課程では、実技(騎乗訓練)に加え、馬の飼養管理や疾病などの基礎知識、中央競馬の円滑かつ安定的施行のもととなる競馬法規などを学習しており、“強い馬”づくりに必要な知識・技能を中心とした教育カリキュラムを編成しております。
年に数回「学校見学会」を実施しており、実技(騎乗訓練)や施設見学を中心に、騎手課程や厩務員課程に関する説明などを行っております。「学校見学会」の実施スケジュールにつきましては、こちらをご確認ください。また、例年10月頃に騎手課程生徒の模擬レースを一般公開するイベントを開催しております。
騎手課程、厩務員課程の修学費用(所定の期間で卒業した場合)は、概ね下表のとおりとなります。
入学金 |
授業料※ |
騎乗装具、制服など |
食事代 |
合計 |
|
騎手課程(3年間) | 95,000円 |
2,001,000円 |
約50万円 |
約120万円 |
約380万円 |
厩務員課程(6ヶ月間) | 39,000円 |
324,000円 |
約8万円 |
約24万円 |
約68万円 |
※訓練馬維持負担金(授業料)については、騎手課程、厩務員課程いずれにも、本校卒業後に後払いすることができる「徴収猶予制度(所得制限あり)」があります。なお、騎手課程におけるトレーニング・センターでの厩舎実習期間中は、徴収いたしません。
騎手課程:入学金は一括納入、訓練馬維持負担金(授業料)は毎月87,000円納入していただきます。
厩務員課程:入学金、訓練馬維持負担金(授業料)の合計額(363,000円)を一括納入していただきます。
徴収猶予制度とは、所得制限など一定の基準を満たしている場合に限り、卒業後に後払いできる制度です。金額などの詳細につきましては、競馬学校までお問い合せください。競馬学校へのお問合せはこちら (担当:競馬学校教育課教務係)
騎手課程の入学試験について
身長の制限はありませんが、体重制限があります。そのため、騎手として必要な筋力をつけていくなかで、身長が高すぎると体重管理が難しくなるかもしれません。
“乗馬経験”が必ずしも必要ではありません。しかし、入学第2次試験での試験項目に「騎乗適性検査」があり、乗馬未経験者であっても、実際に騎乗し審査を行います。(乗馬未経験者は、乗馬経験者とは異なる視点で、実技担当教官が騎乗適性を見極めます。)
募集開始日は毎年異なりますが、概ね、6月下旬に募集を開始いたします。また、募集開始の際は、競馬学校ホームページにてお知らせいたします。
例年、8月下旬に第1次試験を行い、10月上旬に第2次試験(3泊4日)、10月下旬に合格発表となります。合格率は、第1次試験が毎年概ね20%前後、最終的な合格率は5〜10%程度です。
記載の体重が応募資格に定める体重を超えている場合、その時点で不合格となります(視力についても同様です)。年齢毎に指定体重は異なりますので、詳細につきましては、受験年度の募集要項をご確認ください。
「競馬学校入学時に中学校卒業以上の学歴を有する者、又はこれと同等以上の学力を有すると認められる者で、入学年度の4月1日現在の年齢が20歳未満の者」となっております。詳細につきましては、受験年度の募集要項をご確認ください。
受験生の多くは中学校3年生ですが、高校生の受験生も多数おり、合格実績もございます。
応募資格にある年齢内であれば、何度でも受験可能です。
騎手課程の入学試験で不合格になった方でも、応募資格を満たしていれば厩務員課程の入学試験も受験可能です。応募資格などの詳細につきましては、競馬学校ホームページにて応募開始のお知らせと共にご案内いたします。
身長、体重の計測などです。体重測定の結果、応募資格に定める体重を超えていた場合は、その時点で不合格となります。
国語・社会(ともに中学校レベル)の筆記試験です。なお、過去の試験問題を頒布しておりますので、ご希望の方はこちらをご確認ください。
具体的な実施内容について申し上げることはできませんが、一般的な学校のスポーツテストをイメージしていただければ結構です。
血縁関係者の有無による合否の有利・不利はありません。入学試験の成績のみで審査いたします。
騎手課程の入学後について
中央競馬の騎手となるためには、JRAが実施する「騎手免許試験」に合格し、「騎手免許」を取得しなければなりません。本校を卒業しても、「騎手免許試験」に合格しない限り、中央競馬の騎手となることはできません。
騎手課程生徒は、毎朝寄宿舎(生徒寮)で寮監など立会いのもと体重を計測しており、それぞれの生年月日(年齢)により定められた指定体重を超過しないよう生徒自らが体重管理をしなければなりません。
騎手課程生徒は、全寮制のため原則として外泊はできません。ただし、外出については、日曜日などの休校日において一定の時間に限り可能です。
例年、学力に関する筆記試験ならびに口答試験、騎乗技術試験、人物考査となります。詳細につきましては、JRA六本木事務所 審判部免許課(03−3591−5251)までお問い合わせください。
騎手免許試験にて、騎手免許を交付するレベルに達していないと判断された場合は不合格となります。
生徒の技術修得状況に応じて、補習を行います。ただし、補習の効果があまり見受けられなかった場合、その後の実技試験を受験できない〔留年又は退学となる〕可能性もあります。
騎手免許試験の受験資格においても、入学試験と同様に視力についての規定があります。視力低下により規定の視力を満たしておらず、視力改善の余地が無い場合は修学を継続することができなくなります(つまりは、「退学」となります)。
競馬学校は、「学校教育法」などに規定されている「高等学校」や「専修学校」にはあたらず、「職業訓練校」のような組織であるため、本校を卒業しても高卒資格は取得できません。
厩務員課程の入学試験について
厩務員課程では、“牧場経験(競走馬・育成馬の騎乗経験)”が必要となります。詳細につきましては受験年度の募集要項をご確認ください。
厩務員課程生徒は、従来は60kg以下の体重制限を設けておりましたが、平成21(2009)年にこの制限を撤廃しました。しかし、将来、自身が携わる業務が競走馬の調教騎乗などであること、また、雇用者となる(社)日本調教師会及び各調教師が“競走馬の調教を適切にこなせる者”を求めていること、職能訓練は自律的な取り組み姿勢が好ましいことなどにより、概ね60kg以下を維持することを推奨(指導)しています。
募集開始日は毎年異なりますが、概ね、3月中旬(10月生・翌1月生募集)、9月中旬(翌4月生・翌7月生募集)にそれぞれ募集を開始いたします。また、募集開始の際は、競馬学校ホームページにてお知らせいたします。
例年、募集締め切り後2ヶ月を目途に第1次試験・第2次試験を行い、第2次試験後1ヶ月以内に合格発表となります。詳細な日程は、受験年度の募集要項をご確認ください。また、最終的な合格率は、10%前後です。
「競馬学校入学時に中学校卒業以上の学歴を有する者、又はこれと同等以上の学力を有すると認められる者で、かつ、28歳未満の者」となっております。詳細につきましては、受験年度の募集要項をご確認ください。
応募資格を満たす年齢内であれば、何度でも受験可能です。
一般教養(漢字読み書き、社会)・競馬一般に関する筆記試験です。なお、過去の試験問題を頒布しておりますので、ご希望の方はこちらをご確認ください。
Q8.競馬サークル内に血縁関係者がいると、合否に有利に働きますか?また、「調教師推薦制度」とは、どのような制度ですか?
血縁関係者の有無による合否の有利・不利はありません。入学試験の成績のみで審査いたします。「調教師推薦制度」は、(社)日本調教師会に所属する調教師の推薦を得て受験する制度です。応募資格は「一般受験者」と同様ですが、本制度を利用した受験者は第1次試験(学科試験ほか)が免除になります。本制度に関してご質問などありましたら、(社)日本調教師会〔関東本部(029−885−1626) 関西本部(077−558−0201)〕までお問い合せください。
厩務員課程の入学後について
中央競馬の厩舎従業員(厩務員・調教助手)となるためには、中央競馬に所属する調教師に採用されなければなりません。本校卒業後、採用のための求人がない場合は、求人があるまで“待機”となることもあります。
厩務員課程生徒は、指定された日に限り外泊することができます。また、外出については、休校日のほか、平日についても指定された時間に限り外出することができます。このほか、校外に居住して通学することも可能です。しかし、その場合でも早朝の実技(騎乗訓練)や夜の厩舎作業など、寮に居住している生徒と同様に行動しなければなりません。そのため、現状では競馬学校の寄宿舎(生徒寮)に居住している生徒がほとんどです。
厩務員の採用試験は、(社)日本調教師会が実施しております。採用及び採用試験に関しましては、(社)日本調教師会〔関東本部(029−885−1626) 関西本部(077−558−0201)〕までお問い合せください。
その他
騎手は基本的に個人事業主であり、“給与”というものは存在しません。レースに騎乗した際の「騎乗手当」及びその騎乗馬が入賞した際、「賞金」の一部が主な収入となります。そのほかの収入としては、調教師と騎乗契約を結んでいる(厩舎に所属している)場合、「騎乗契約料」が支給されることもあります。
厩舎スタッフは、雇用主である調教師から給与が支給されます。給与体系は各厩舎に共通のものが用いられ、基本給・諸手当・年2回の特別手当(ボーナス)など、概ね一般の企業と同様の支給形態となっています。そのほかに騎手と同様、担当馬が入賞した際の「賞金」の一部も収入となります(この収入を進上金といいますが、一部を従業員全体でプールするなど、雇用する調教師により違いがあります)。
本校から育成牧場などへの紹介・あっ旋は行っておりません。競馬雑誌の求人情報、広告などを活用するようにしてください。
JRAの各競馬場に、小・中学生含む一般の方を対象とした乗馬センターを併設しております。詳細につきましては、JRAの各競馬場にお問い合わせください。