2013年11月14日06時55分
【荒ちひろ】テレビ番組の録画代行業の男女2人が10月、著作権法違反の疑いで宮城県警に逮捕された事件で、仙台区検は13日、2人を仙台簡裁に略式起訴した。県警は取り締まりを強め、「グレーゾーン」としていた録画代行の立件に踏み切った。一方で、代行サービスがないと、映像の記録を調べにくい現状を嘆く声もある。
起訴状によると、2人は昨年11月から今年5月ごろ、放送局7社の番組を録画したDVDを石巻市などの5人に販売したとされる。13日、罰金各30万円の略式命令を受けた。
2人がインターネット上に「録画代行サービス」のサイトを立ち上げたのは2009年ごろ。都内の自宅にある録画機4台で依頼された番組をDVDに録画。4年ほどで4千万~5千万円を売り上げていたという。
著作権法では、テレビ番組の複製DVDの無断販売は違法だ。「録画代行業」は、依頼を受けたテレビ番組を録画して送り、料金を受け取る。業者側は「代金は依頼者から録画の代行を請け負った手数料。映像を売っているわけではない」と主張してきた。
県警の担当者は「代行業は、捜査しにくいグレーゾーンだった」と言う。放送局から相談があっても、代行の手数料を受け取ったとして摘発した前例がなく、「積極的に捜査ができなかった」と話す。
代行業者は独自の「基準」で録画している。
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朝日新聞社会部
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