■外国企業・中国企業との競争
残された韓国企業もサムスン電子と現代自動車を除けば事情は厳しい。韓国重機大手の斗山インフラコアも中国企業の価格攻勢に押され、江蘇省の蘇州工場で生産量を半分に削減した。
韓国企業は韓中国交正常化直後の1993年から中国に素早く進出し、現地市場を先取りした。93年に2億6401万ドルだった対中投資は、2007年には53億3011万ドルでピークに達した。韓国企業は一時、中国市場の各分野で上位をひた走った。斗山インフラコアも06年にはシェア19%で業界トップだった。
しかし、世界のライバル企業が中国市場に相次いで進出し、中国の国内企業も急成長したことから、韓国企業はつらい戦いを強いられている。対中投資も減少を続けている。中国市場は「世界トップ」でなければ生き残れない市場へと変貌し、競争力で劣る企業はもはや持ちこたえられなくなった。
■中国は世界市場の縮図
今月1日、中国の電子産業の集積地で、IT関連の店舗が密集する北京市の中関村を訪れた。携帯電話売り場の地下1階はサムスン電子とアップルの製品で埋め尽くされていた。売り場に展示された26機種のうち9機種がサムスン電子、7機種がアップル、残りは台湾の宏達国際電子(HTC)、日本のソニーの製品などだった。LG電子は世界の携帯電話市場では大手だが、中国では目に付かない。同社の中国携帯電話市場でのシェアは、2-3年前には3%あったが、今年上半期は0.1%まで低下した。
産業研究院のチョ・チョル国際協力室長は「中国は今や世界市場の縮図になった。韓国企業が中国市場から押し出されるのは、ほかでもなく競争力が劣るからだ」と指摘した。