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岐路に立つ対中投資、韓国企業の撤退相次ぐ

岐路に立つ対中投資、韓国企業の撤退相次ぐ

 先月31日の昼前、中国・北京市の繁華街、王府井(ワンフーチン)を訪れると、韓国ロッテ系の百貨店「楽天銀泰百貨」がフェンスで囲まれ、改装工事が進んでいた。

 フェンスのすき間に設けられた入り口から店内に入ると、繁華街のど真ん中にあるとは思えないほど閑散としていた。売り場最上階の6階から1階に下りていくと、6階に3人、5階に2人、4階に1人、3階に4人、1階には5人しか客がいなかった。2階は工事中だった。売り場の至る所に「50%割引」という文字が掲げられていた。

 ロッテ百貨店は2008年、中国流通大手の銀泰集団(インタイム・リテール)と折半出資で百貨店を出店した。しかし、毎年多額の損失を出し、累計損失は1000億ウォン(約94億円)を超えた。ロッテは今年上半期に資本提携を清算し、撤退することで銀泰集団と最終合意した。ロッテ百貨店は「現地文化に対する理解が十分でなかったことが失敗につながった」と説明した。

■押し寄せては去っていく韓国企業

 同じ日、上海市宝山区牡丹江路にある量販店「イーマート」。3フロアからなる大型店だが、店内では客より従業員の数が多かった。韓国量販店業界1位のイーマートは1996年に中国に進出し、一時は27カ所に出店したが、赤字店舗を売却し、現在は16カ所まで店舗数を縮小した。毎年数百億ウォン(数十億円)の営業損失を出しており、社内的には中国事業に対する期待を既に失った。現地では「イーマートは1990年代末から2000年代初めにかけ、攻撃的な投資で中国事業の規模を拡大する機会を逸したことが敗因」との分析が聞かれる。

 中国の小売り最大手、華潤万家(バンガード)は中国全土に4423カ所の大型ディスカウントストアとスーパーマーケットを展開しており、外資系のウォルマート、カルフールもそれぞれ395カ所、218カ所に出店している。

 一時中国市場で業績が好調だった韓国の大企業は、世界的な大企業や中国企業に敗れ、中国市場から続々と撤退している。SKグループは今年初め、中国事業持ち株会社のSKチャイナに派遣していた駐在員約50人のうち約40人を引き揚げ、現地人に経営を引き継いだ。LG電子も昨年、中国国内の携帯電話事業部門を大幅に整理した。大宇インターナショナルも昨年、20年間経営してきた山東省でのセメント事業を中国企業に売却して撤退した。

上海=陳仲彦(チン・ジュンオン)記者 , 北京=朴淳燦(パク・スンチャン)記者
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