最初、考えたファンタジーの設定って、世界的にイベントが盛りだくさんになりそうです。詰め込みすぎかと、少し後悔しそう。がんばります。
18話 神の迷宮って不思議
今目の前に、アテネの神殿風の高さ15mの建物がある。
中は出入り自由で、中央に女神の神像があります。この女神が、この迷宮を創った神様です。それぞれの迷宮は、創った神様ごとに担当が違う様で、戦の神なら武器持ちの魔物が主体だったり、森の神なら植物系の魔物が主体だったりするそうです。
ここは森と大地の神様の迷宮です。
建物の中に東屋みたいなスペースが50箇所あり、ここに入って行きたい階層を思えば行ったことの有る階層にいける。チームの場合最大6人まで組め、その中で階層が一番低い人の階層までしか行けないので、新たに加入の時は注意が必要です。
いざ!1階層へ。
本当は昨日来ようとしたが、警備部の話で昼近くまでかかり、時間もないので食料と酒をバンバン出して、宴会に突入。料理を出来る、女性を日当を払って、調理してもらい最初の親睦会みたいになった。
女性達には、今後昼と夕方に社員のまかない食事を作ってもらうことにした。
4時頃になり、冒険者ギルドに行き、2階で探査の準備の買い物をする。武器や防具は要らないので、道具類を買っていく。体力回復ドリンク、毒消しドリンク、魔力回復ドリンク、4次元的収納袋、この収納袋は迷宮から半径5km内でしか使えず、レベル×10個しか入らないそうです。俺ならレベル47なので、470個物が入れられる。
買い物も終わり、てくてくロビーを歩いて行くと、カウンターにいた受付の人達が俺に気付いて固まった。無視して外に出てこの日は帰った。
と長々と話しているのは、現実逃避かな。
いま魔物に遭遇中。30cmのねずみ2匹、30cmの団子虫1匹、です。ねずみは必死に足をかじってる。団子虫は丸まって体当たりしてくる。
普通の子供なら、足の肉を食いちぎられたり、打撲を負うんだろうけど・・・なんかね。
黒椿と黒桜をそのまま足元に落とし、3匹を殺す。血は出ないで、光粒になって消えた。後には紙に包んだ肉2個と、団子虫の甲殻が残った。なんで紙に包まれているんだろう?
探査の魔法を掛けっぱなしにして、どんどん進んでいく。通路は石畳で薄ぼんやり光っているので視界で困ることはなさそうです。転送のゲートの位置や、魔物の位置、冒険者の位置が分かるのであとは進むだけ。
次の階へ。
迷宮の特徴として、5階層ごとにボスがいて、下に行くほど1回の遭遇数や種類が増える。基本5階層分は同じ魔物しか出てこない。
さすがに弱すぎて、全く力の吸収が起きない。もっと下に行かないとだめなようだ。
5階層ボス部屋です。扉を開けると1mのねずみ1匹。黒椿一閃で終了。紙に包んだ大きな肉1個とねずみの毛皮1枚、ねずみの前歯2本以上です。道具袋に突っ込んでさっさと行く。
6階層以降はボス以外相手にしないで、さっさと進む。1フロアー2分ほどです。
2時間ほど掛かり、50階層にきました。下に行くほどフロアーが広くなっていた。
出てきたのは3m熊、目が4つある。近づき蹴り1発で光になった。
出てきたのは、肉特大2個、熊の皮1枚、宝箱1個って、宝箱が地面にポンて感じで出てきた。宝箱を開けてみると、ブロードソード1本と金貨1枚が入っていた。お金は闇に入れた。
・・・深く考えるのはやめよう。気にしていたら、禿げてしまいそうだ。
そしてさらに2時間後そいつらと遭遇した。階層は91階。
単に最初は興味本位だった。
出たのはとうもろこしの苗の茎を2mぐらいにした植物系魔物3匹、2mの蜂1匹、見たことが無かったので火炎魔法で4匹まとめて焼いた。
ドロップ品は、皮の袋入り黒っぽいごつごつしたもの1kgが3袋、壺に入った琥珀色の液体1kgが1つ。
黒っぽいのをなめてみる。
甘!!
黒砂糖だった。あの植物系の魔物はサトウキビの魔物だったみたいだ。もう1つのつぼの蓋をとり舐めてみる。はちみつだ!!
ここからテンションがマックスになった。
この世界で甘味は、高級品で庶民は年に何回か蜂蜜を使った菓子が食べられるくらい。砂糖にいたっては、上流階級の人たちの物って感じです。
95階まで、冒険者が戦っていない魔物は全て狩らせてもらった。黒砂糖112kg、蜂蜜154kgの戦利品です。すべて闇に回収した。ここは甘味の階層と呼ぼう。
途中、93階で魔物でもなく冒険者でもない変な反応があったので、いってみると宝箱がありました。
罠が怖いので、光の魔法で自分の周りに壁を作り、魔力で開けてみた。案の定中から矢が5本飛び出し、その鏃は黄色く着色されていた。
中を覗いてみると、銀のネックレスに宝石が3つ付いたものと。金貨が20枚入っていました。闇に入れて、今度から今の反応があったら回収することにした。
その後、遅い昼飯で露天の肉サンドを2個と果汁のドリンクを飲み午後の部をスタート。
2時間掛けて今111階層です。ここまで来ると冒険者の数もぐっと減っています。このフロアーにいるのは2組だけで、さびしい。ここらのフロアーは大体直径3kmと大きいので、今は移動を飛行に変えています。
宝箱が10個反応しているので、回収に向かう。ここらの魔物の魔力は母さんの山の始めのころいたくらいの魔物なのでやっぱり殺しても、力の吸収はほとんど無い。
宝箱を近場から回収していき、なるべく戦闘は回避していく。最後の宝箱を回収すると、冒険者の1チームが200mぐらい先にいるので、チーム戦を影から見学をさせて貰う。
チームはエルフ3名、龍人2名、獣人1名の6人編成で、エルフ後衛、龍人前衛、獣人遊撃、と言った感じのバランスタイプ。
対する魔物は、俺がこちらに転生して初めて見た灰色の熊2.5m5匹、木の魔物3m紫色が2匹でした。
灰色の熊が5匹でまとまって突進、龍人2人が行き成り吹っ飛ばされて、エルフ2人が弓を放っているけど、あまり効果が無さそう。残りのエルフが魔法を撃とうとしているが、木の一匹が葉っぱカッター?を無数に飛ばし切り飛ばされた。もう1匹の木が、口から紫の息を吐き出して、チーム全体にいきわたる。毒をうけたらしい。
ここまで2分、エルフ2名と龍人1名が戦闘不能で、残りは動いているけど毒状態で傷ありで結構辛そう。
ここで、見ていられないので、声をかける。
「応援必要ですか?」
「た・・頼む。時間が無い!」
「カウントします。ゼロの合図で魔物から距離を取ってください。魔法を使います。」
「分かった。いいぞ。」
「3・・2・・1・・ゼロ!」
リーダーらしいエルフさんが返事をしたので、手を貸します。1mの火炎球を2個出して、カウントと同時に射出し木2体にぶつけ、チームの上を飛び越え熊5匹の前に着地、と同時に黒桜と黒椿で2体の首を切り落とす。
ジャンプし熊を飛び越える時、後方の熊の首を2つ狩る。振り向いてジャンプし残り1匹の肩に着地して2刀を両こめかみに差し込んで終了。木は2体とも最初の火炎で燃え尽きた。
チームに近づき、回復魔法で、<再生の光>と<光の祝福>をかけて毒と怪我と体力を回復してあげる。少し気になったので聞いてみる。
「あんまり無理をしたらだめだよ。火炎系の武器は無いの?」
と聞くと高くてまだ手に入れてないそうだ。この階の宝箱から火属性のバスターソード1本と弓矢を1組手に入れている。・・・う~ん。そうだ。
「ここに有るドロップ品全てと、今日手に入れた肉のドロップ品全てもらえる。そうしたら、火属性のバスターソードと弓矢をそれと交換してあげる。どう?」
「それはすごくうれしいけど、肉全部と言ってもグレーベアーの肉12個しか無いぞ。これでは弓1つ分にすらならない。君が不利益すぎる。」
すごくエルフさんは正直でした。こういうの嫌いじゃないな。
「俺には必要無いし、商人に買われて貴族のおもちゃになっても嫌だし、必要としている人が使ってこその道具だし、それでも気が引けるなら、今度あなた達より低いランクの人で困っている人がいたら手伝ってあげて下さい。それでチャラにしましょう。」
「ありがとう。それならお言葉に甘えさせてもらおう。」
バスターソードと弓矢を渡して、物を確認してもらい、肉を受け取り闇に入れる。ドロップ品は道具袋にいれて、確認する。
「入り口まで500mほどあるけど、戦闘が少なくて後3回、多くてその倍あると思いますが、良ければ先導しますよ?」
「ああ。お願いできるか。新しい装備は慣れていないし、先ほどの精神的ダメージもまだ有るとおもうしな。」
すごく良いリーダーだと思う。客観的に状況を見て、冷静に判断している。このエルフさんはレスニルという名前でした。話ながら入り口にいき、4回戦闘をして送り届けた。
この後120階まで行き、この日は終了。
冒険者ギルドに戻って、換金する。換金のカウンターに並び順番を待つ。夕方なので結構冒険者がいっぱいいる。
そういえば、いつも変な時間に来ている気がする。
俺の番になったので、カードを渡しドロップ品をカウンターに出していく。
低階層の食料品や皮、牙、角系ドロップ品、宝箱の装飾品に装備品、道具類・・・現金とほしい食料品以外道具袋の中身全てだす。
係り員3人で1時間掛かった。ドロップ品の山が4つ出来ていた。
カードを受け取り、確認すると思ったとおりレベルは変わっていない。その代わりランクがBランクになっていて、預金額が3264万Cになっていて笑えた。属性の武器が1個安くて100万C高いので700万Cしたのが大きかった。ちなみに、金貨は720枚別にある。
地球で安くて1000万円ってドンだけ高いんだろう。
次以降は、換金するアイテムは気をつけよう。150階以上のアイテムは、自分の店の商品にしてもいいしね。
それにしても、ホールの中がとても静かだ。・・・なんでこっちを見ているんだろう?
まあいいや。きょうは帰って、母さんやアマリリスに甘い甘味を作ろう。
外に出るともう日が暮れかかっている。早く帰ろう。
自己満足ですが、どんどん書いていきます。
次回は少し時間を飛ばします。
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