ちょっと首都の観光がてらに商業ギルドに向かわせたいと思います。
16話 首都レニアース
やっと首都に入れた。
入り口で、ちょっとしたごたごたがあったが良いことなのでよしとする。
近くで見ると、圧巻だった。まずは、都市中央にそびえる高さ3kmほどの大木。ちょうど、この木何の木気になる~の歌に出てくる木にそっくりで、街中もこの大木の木漏れ日でキラキラしている。
町並みはレンガ造りの2階と3階建てが多く、林の中に町並みが有ると錯覚しそうに、緑が濃い。街の至る所に、水路が伸び、流れる水には魚まで泳いでいた。
建物は、中央部に行くほど高い建物になり、大木の周りはぐるりと広場になっていて市や露天でにぎわっている。
大木を中心にして南側が王城と官庁関係、北側が闘技場や騎士団関係、東側が教会や職人街関係、西側が各種ギルドと歓楽街関係が多いようで、迷宮は大木の南側根元にあるそうです。
とりあえず中央を目指して進んでいく。
町並みの至る所に、公園があってそこでも屋台や露天が店を開いている。
母さんは、揚げパンの乾燥果物の粉まぶし、アマリリスは乾燥果物を買い、食べながらゆっくり歩いていく。ちなみに俺は、捕獲された宇宙人状態で左右の腕をとられて物が食べれない。ほしそうな顔をすると、アーン攻撃がくるのでなるべく無表情を保ちたい。
腕にやわらかいものが押し付けられてるのは非常につらい。
2時間散策しながら歩いてきたが、やっぱり着かない。なんとなく予想はしていたけど。
もう夕方の喧騒が始まり、日が陰ってきている。今日はこのまま首都に泊まりです。そうと決まれば、宿屋ですが、変な所は選べない。母さんと、アマリリスはちょっかいを掛けられて、腕を振り払っただけで人が壁を突き破って飛んでいく。
二人とも、聖獣クラスなので素の力が半端無い。
通りを歩いている人や、露天の人に良い宿屋を聞きながら歩いていくと、1軒の白壁の3階立て、飾り窓で横幅100m以上有る宿屋に到着。
扉をくぐると、広いロビーに左手受付カウンターその奥にレストラン、正面奥は軽喫茶のサロン、右手はスロープ状の階段に天井にシャンデリア、床は毛足の長い絨毯が敷き詰められている。
一瞬あっけに取られたが、気を取り直してカウンターに行く。
「3人で泊まれる最上級の部屋を1泊頼みます。」
気合を込めて頼んでみる。この世界の基準の1つになれば良いと思ったしね。
1泊10万C(金貨10枚)でした。地球価格で100万円で1泊、3階の3分の1を締め、リビング有り個室4部屋、専用風呂トイレ付き、専用の世話係が1名付く。
部屋への案内は、支配人と世話係が付いてきた。使用の説明を受け下がろうとする支配人を呼びとめはなしをさせて貰う。
「まずは、支配人のあなたへ、チップ兼情報料で金貨5枚、従業員の方々へ金貨2枚収めて下さい。」
「これは、お気遣いありがとうございます。して、情報とはどういったものを御入用でございましょうか?」
「これから、この首都に商会を立ち上げ様としていますが、なにぶん首都での人脈と知識が足りません。これを補い、首都での商会を切り盛りできる、信用のできる方を雇いたいのですが、だれか紹介していただけないでしょうか。」
「これは、私の息子でもかまわないでしょうか。」
「条件が合えばかまいませんが、よろしいのですか?言っては何ですが、私たちに信用はありませんよ。」
「かまいません。私もエルフです。魔力の感知にはいささか自信がございます。そちらのご婦人御2方から感じる魔力は今まで感じたことのないほど大きなもの、聖なる波動も同時に感じます。そして、お二人がライト様を信頼しているのがわかります。これだけでも十分でございます。
私の息子は、商売を始めましたが、後進でもありまじめですがなかなか芽が出ないのが現状でございます。その息子に良い機会になるかもしれないのです。
考えてみて下さいませ。」
じっくり考え答える。
「面接をしましょう。それから決めても遅くは無いでしょう。呼んでもらえますか。」
待っている間に、先に夕食をもらい部屋で食べる。食後のお茶をもらっていると支配人が、息子さんを連れてきた。
まずは自分たちの自己紹介からする。
「俺はライトと言います。今度この町に商会を開くためにきました。右手に座っているのは、ラナイアウェル俺の母さんで、白龍の聖獣です。左手に座っているのが、アマリリス、冥府の聖獣でおれが召喚主みたいなそんざいです。
商会は、商会主は俺で、役員を母さんとアマリリスにし、この3人からの命令は聞いてもらいます。基本は貿易や生活用品販売、調味料、装飾品の販売仕入れなどで商売をします。
最終的には、何でも取り扱う様になるはずです。
そんな商会のあなたは、総責任者になってもらいたいのですがいかがですか。」
母さん達と話し合ったことをここまで話、聞いてみる。
支配人さんと、息子さんの動きが完全に固まっている。聖獣あたりから動きが無い。
息子さんの名前はセミールさんと言った。セミールさんは10分ほどで復活し、条件も話し合わずに即OKしてきた。なんでも、聖霊の助けをすることはとても名誉なことなんだそうだ。
最初は年俸60万C月払いスタートでプラス出来高と評価で増収になるように契約して、個人の支度金に30万C渡してあげた。
明日商業ギルドに一緒に行くことにしかえっていった。
風呂に入ってから、明日の打ち合わせをし寝た。
翌朝起きるとやっぱりサンドイッチ状態でした。俺の理性への挑戦とみた。
いつも思う、獣や魔物の接近は寝ていてもすぐ反応するのに、なんでこの2人にはこんなに密着してもわからないんだろう。不思議だ。
朝食を食べ、お茶を飲んでいる時セミールさんが来た。簡単な打ち合わせしてギルドに向かう。
朝日の綺麗な町並みを見ながらギルドに向かう。
ギルドの中は、役所の様な空気がながれていて、あまり好きではない。
とりあえず受け付けにて用件を伝え、係員が来るのを商談室のソファーで座って待つ。
係員が入ってきて一瞬動きが止まり、正面に来て座る。正面に座ったのはエルフの男性で落ち着いた感じのひとでした。
「始めまして。商業ギルド担当になります。ラスネールといいます。よろしくお願いいたします。」
「始めまして。商会の新規登録と店舗の確保にきました。会長をします、ライトと言います。両隣は、役員のラナイアウェルとアマリリス、後ろに控えるのはセミール総責任者になります。」
「では、早速本題に入りましょう。まず登録のランクはいかがしましょう。」
「Sランク登録でお願いします。」
「・・・へ?Sランクですか?」
「はい、Sランクでお願いします。」
商業ギルドは、ランクは自分で選べ2S、S、A、B、Cランクの5ランクで、Sランクは国全域をカバーするクラス、年会費が100万C必要で、国では貴族クラスでないと対応しきれない。
その反面、ギルドの融資やギルドの関係施設使用、ギルド登録店の紹介斡旋など優遇がでかい。ギルドの各種手続きがすべて無料になる。
ちなみに、2Sランクは現在2商会しかない。
「次は、店舗ですが、倉庫併設の敷地の大きな店舗を希望します。何件か候補を見せて下さい。」
「見取り図を持ってきます。少々お待ち下さい。」
ラスネールが席をはずしたのでセミールさんに話す。
「使いやすさを基本にして、これはと言うのがなければ潰して立て替えてもいいですよ。」
「予算はいかほどまでと考えますか?」
「改装費込みで1億Cまでいいですよ。活動資金は最大2億Cまでいけます。」
このギルドの建物で5千万Cくらいします。
結局店舗は泊まった宿屋の近くの、並びの2店舗と裏の空き家を込みで買取、程度のいい店舗を改装し1店舗解体、裏の空き家は倉庫の増設にすることにしました。あと足りなければ、地下に黒セラミックで補強して地下倉庫もつくれる。
あと、従業員30人ほどの紹介をしてもらい、改装の業者を紹介してもらう。この2件の対応をセミールさんに一任して、その他開店までの従業員の教育をしてもらう。
これ以外にも、龍の装備を作れる鍛冶屋の選考と、龍の里に派遣する行商を選定させる。
一通り用件が済んだので、商業ギルドカードを人数分受け取りそれぞれに預金を闇から取り出しいれておく。
俺のカードに2億C、母さんとアマリリスに2千万Cずつ、セミナールさんにとりあえず500万C入れておく。
こうして、その後店舗の予定地に行き、改装業者と打ち合わせしこの日が終わる。これから何日かは毎朝、セミナールさんと打ち合わせです。
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