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英ロンドンで「30年間奴隷状態」の3女性救出

AFP=時事 11月22日(金)7時1分配信

英ロンドンで「30年間奴隷状態」の3女性救出

ロンドンで記者会見するロンドン警視庁のケビン・ハイランド警部(2013年11月21日撮影)。

【AFP=時事】ロンドン警視庁(Scotland Yard)は21日、ロンドン(London)市内の民家から、少なくとも30年間奴隷のように監禁されてきたとされる女性3人が救出されたと発表した。うち1人は、生涯を通じて奴隷状態に置かれてきたとみられる。

米国では3女性が10年間監禁された事件が話題に

 ロンドン警視庁によると、同市南部ランベス(Lambeth)の民家で同日、「奴隷所有と家庭内での強制労働の捜査の一環として」、英国籍ではない67歳の男女2人が逮捕された。

 保護されたのは、マレーシア人(69)、アイルランド人(57)、英国人(30)の3女性。ロンドン警視庁の人身売買班を率いるケビン・ハイランド(Kevin Hyland)警部によると、外部との接触を断たれていた3人は、深い心的外傷を負っており、「少なくとも30年間この状況に置かれていたことがはっきりして」いるという。

 警察によると、30歳の女性がどこで生まれたのかはまだ不明だが、3女性に血縁関係はないとみられる。同警部は、この3女性には「抑圧された自由」しか与えられていなかったと伝えているが、これが具体的にどのような状況を指すのかはまだ分かっていないという。

 この3女性が解放されるきっかけは、3人がテレビで特集されていた慈善団体「フリーダム・チャリティー(Freedom Charity)」に連絡したことだった。同団体は主に強制結婚や名誉を守るために行われる家庭内虐待のケースを扱っているが、困難な状況にとらわれていると感じる女性たちへの対応も行っている。

 同団体は3人の信頼を得るため1週間かけて極秘に電話連絡を続け、その後警察に通報した。3女性は、男女逮捕の約1か月前の10月25日に救出されていた。

 ハイランド警部は、「10年くらいまでの監禁被害は数例見てきたが、これほど深刻な事件は今まで取り扱ったことがない」と話している。【翻訳編集】 AFPBB News

最終更新:11月22日(金)8時2分

AFP=時事

 
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