前話の後編扱いです。当然海洋汚染が無いので、きれいな海をイメージで表現しています。
7話 なぜかシーフード祭り
冒険者と別れて1時間、やっと海岸へたどり着きました。ただ、近場に漁村が有ると迷惑になるかもしれないので、人の近付かなそうな入り江を探す。
10分ほどで、良さそうな入り江をはっけんした。
空から接近していくと、先客がいましたよ。
鹿の魔物を食べている、5mほどの大たこでした。食事に夢中の様で、こちらに全く気付いていない。
(・・・良し!、奇襲決定!!)
母さんの手の上で、ナイフを両手に装備して、体全体に気を巡らす。飛行しながら、手に魔力を集中し落下していく。
「天空の雷、怨敵の自由を奪え!<麻痺天雷>!!」
空からの雷が、俺の手を経由して大たこの眉間に「カアアアーーン!!」と突き刺さる。
たこの眉間に突き刺さる。そのまま、たこの右側に着地し、振り向きながら二つの目を切り裂く。
「ギュエエエエエーーーーー!!!」
反対にジャンプし、着地と同時にもう2つの目を切り裂く!この間たこの足は雷で麻痺したままで、ピクリとも動かせない。
もう1度ジャンプして、眉間に着地時2本のナイフを根元まで突き刺して、ナイフを手放す。
「<火炎槍>!!」
火炎の槍をナイフの上50cmに打ち込み上空に飛翔。
ラナ母さんと上空に待機していると、大たこの魔力がどんどん減っていき、ついに無くなる。完全に動かないのを確認し、大たこのところに着地、眉間に刺していた2本のナイフを抜いてみる。
ナイフが2本の日本刀になっていた。大たこを倒したときに吸収した力は、確かに今までで一番でかかった。忘れていたが、やっと進化したようである。各刃渡り70cmになり、1本は黒い刀身に金色の刃、柄には椿の絵柄、もう1本は黒の刀身に、銀色の刃、柄には桜の絵柄になっている。
2本の付加を調べてみる。
椿柄の金の刃・・・【進化】・【体力吸収】・【斬撃強化】・【炎刀】
桜柄の銀の刃・・・【進化】・【魔力吸収】・【斬撃強化】・【氷刀】
・・・・・付加までプラスされてた。
2本の刀に魔力を流す。変形すると、黒バットに剣の柄が付き刃の返しが付いている。柄の色が金と銀色になっていて、それぞれ椿と桜の紋が付く使用になった。
2本の付加を調べてみる。
金の柄・・・【進化】・【体力吸収】・【打撃強化】・【炎撃】
銀の柄・・・【進化】・【魔力吸収】・【打撃強化】・【氷撃】
・・・。突っ込み所が有り過ぎて何にも言えん。
取り合えず椿柄を、【黒椿】、桜柄を【黒桜】と命名します。
こんな事を考えている内に、母さんがたこの足に食いついていた。
(ぬめりを取らないと食べれないと思うけど・・・。)
あ・・・。吐き出した・・・・。
あきらめて、たこの食べ残しの鹿をかじり始めた。
良し、さっさとたこを処理しよう。まずは胴体を切り開いて腸を出し、頭を開き目と口をそぎ落とし魔力で浮かせて、入り江中央で腸を捨て、沖に出て身の部分を海水に漬けて、しばらくもみくちゃにする。粗方ぬめりがとれたので魔法で、闇を出して収納しておくことにする。
いまは、たこの処理に時間が掛かった為体感でもう夕方4時位になっている。日のある内に、夕飯を確保しておいた方がよさそうだ。
2m程の、黒セラミック製のざるを造り、母さんに持ってもらい水面近くを少し沖まで出る。さて、たこに打ち込んだ雷より当社比10倍の雷を水面に10秒間打ち込む。待つことしばし。魚がぷかぷか浮かび上がって来る。母さんに浮いてる魚を浜に運んでもらう。俺は今の内に、海中にもぐってみる。風で体の回りに壁を作り、水中にダイブ、壁の外側に水流を当てて推進力にする。
思ったとおり、えびやかにに貝類など食べれそうな魚介類の回収をてきぱき進める。食え無そうな海蛇、ヒトデ、三葉虫?くらげなどはそのまま放置した。おもしろいのは、この世界の生物が地球の生物の2倍から3倍ほどでかいのと、たぶん柄とかは微妙に違うと思うが、似通っていることです。
ここでの回収のこつは、1つ1つ凍らせて闇に収納すること。採集しながら、どうしてもほしいものを探し回る、それは、「昆布」!!料理の出汁の定番。
30分ほど探し回るとやっと昆布発見!!ってデカ!!優に長さ30mはあるし厚みが3cm以上あるしで早速回収。
ここで少し頭を使って、昆布の根っこの下の石ごと、闇の糸で切り取って石ごと闇の中へ回収、海上に出て取り出してみる。
やっぱり!乾燥昆布になっていた。生き物ならミイラになる現象を利用してみた。確認も出来たのでさっさと残りをどんどん回収!!15分ほどで500本ほどかいしゅうできた。
入り江に戻ると日がかげってきていたので、すぐにご飯の支度を始める。黒セラミックで2m程の大きなかまどを造り、セラミックの鉄板?を上に引く、たい?マグロ?クエ?の鱗を落として、腸抜いて、半割りにして鉄板?に置く。シャコ貝のデカイのもついでに火に掛ける。バターと香草、塩を振ってセラミック製の蓋をかぶせて、蒸し焼きにする。しばし我慢で、はい出来上がり。
母さんが、足りないだろうから大きい魚を2本ほど木に刺して塩を振って炙っておく。
そんな食事も終わり、丸まった母さんに抱かれて本日は就寝しました。お休み。
今日も快晴!朝ご飯食べて、塩造りです。
まずは、昨日のかまどに角度をつけて、鉄板を引き、斜面の下に受けのデッカイバットを当てておく。沖のきれいな海水を闇にそのまま収納、戻って熱した鉄板の上側から海水を少しずつ流して水分を飛ばす母さんに付着した塩をバットに削って落としてもらう。慣れてきたら、鉄板をでかくして火力を増やして効率をあげました。10kg入り皮袋20個分が午前中にできました。
昼ごはんの為、塩作りをやめると昨日たこの腸を捨てた辺りで水しぶきが上がってる。魔物発見!!
エメラルドグリーンの鱗のワニにサメのひれを付けたような3Mほどの魔物が3匹です。
(高級ワニ皮発見!!うまくすればふかひれ付き!!2度おいしい!!)
黒椿と黒桜を抜き、刀状に変形させ水面すれすれを飛翔する。気配を探り魔物の位置をさぐる。
(右に2体、左に1体、左の1体は水面に上昇中!まずはこいつから!)
気配を消して位置に付く。
(・・・3・・2・・1・・「ザン!」)
水面から出た脳天に、2本を差し込む。抵抗がほとんど無い?振りぬいていないのに魔物の慣性だけで刃が進む?・・・とりあえずラナ母さんに放り投げ、水中へ突入。
底に潜っていくと、たこの腸にかぶりついている2匹の魔物を見つけさらに加速し接近していく。奥側の魔物がこちらに気付き向かってくる。すれ違いざまに、黒椿を首に突き入れ火をイメージすると同時に発火する?魔力入れてないけど・・・?魔力を使わない炎が魔物の腹をかき切り内臓を焼く。最後の1体が振り向き、大きく口を開けたそこに、黒桜に氷のイメージをすると同時に、切り口を氷つかせながら、上あご、上頭部がスパッと分かれる・・・。やっぱり魔力を使用しない・・・。イメージのみで炎と氷が出る。
とりあえず2体を回収して海面に浮上すると。遠くに大きな魔力を内包した魔物の反応がこちらに向かってモーターボート並みのスピードで突っ込んでくる。
母さんが俺の背後に浮かぶ。母さんに目を向けるとそこには、俺が作った装備に身を包んだ完全武装の母さんの姿が・・・。白と黒のコントラストの龍から神々しさが溢れる。
母さんと目が合う。
『ライト』
『母さん』
『『行きましょう!』』
たぶん母さんより大きな魔力の魔物に向かって飛翔する。魔物が浮上しながら魔力が膨れ上がる。
「来る!!」
海上に首を突き出すと同時に、ウォーターブレスを敵が放つ!!
「<聖光鉄壁!!>」光の壁を斜めに出して、ブレスを上方に逸らす。
『母さん!奴の下へブレス!!』「ガアアアアアアアアーーー!!!」「ドオオーーン!!」
母さんの光のブレスで、奴の体が水面から2Mほど浮く。体は藍色の鱗に覆われ、15mの巨体に、日本の龍に似ている蛇のような体、手足の代わりに魚のひれを付けたドラゴンだった。
『母さん!よけて!!』「<白炎砲撃>!!」
奴の下に、いつかの白炎の10倍のものを2つ打ち込む。
ドウンーーン!!!!
水蒸気爆発で、海ドラゴン?が上空100mほどに、さらに打ちあがる。
「<白氷縛鎖>!!」ダイヤより硬い氷の鎖で動きを束縛。
『母さん!今!!』
母さんが急上昇し、海ドラゴンと交差、そして・・・・。
キン!!
海ドラゴンの首がずれていく。さすが、ラナ母さん。
落下の手前で、魔力に包み浮かせ、頭は俺が担当し胴体は母さんが入り江にはこびました。まずは、角4本とひれを合計8枚と、尾びれ1枚、鱗付きで皮を母さんに剥いでもらう。でかさがあるので、半分だけいまたべることにする。
イッツ塩焼き!!
このドラゴン食べて思ったけど、魔力の大きな魔物の肉ほど旨みが強い気がする。ただ、肉硬くなっていくけど・・・。
母さんに聞いてみたら。
『何言ってんの?あたりまえでしょ。』
だって、この世界の常識らしい・・・。ちなみに、ラナ母さんに渡したワニサメは闇にしまっておきました。
午後は、順調に塩を精製し、土魔法で圧縮して20kgのブロックにして闇に収納しておきました。日が落ちるまでに、ブロック20個出来ました。1日で合計600kgの塩です。まずまずだと思う。最近は、母さんに使う塩がはんぱないから。
帰りぎわに使った道具を、土に戻して、転移を使って母さんと家に帰りました。
翌日、村の雑貨屋に行って塩の委託販売をお願いしました。塩1kg200Cで1kg販売ごとに50C雑貨屋に入るようにしてあげました。ついでに、セラミック製の石臼も置いてもらいました。(店置きはブロック塩の為)それと、塩漬け野菜や塩漬け肉などの保存方法を伝えておきます。
2日間留守にしていたので、母さんにとっては小さすぎる海魚を村の全家庭におすそ分けしておきました。近所付き合いは大切です。
さすが内陸、海魚を食べた事のある村民は全体の2割ぐらいしかいなかった。泣いて喜ぶエルフがいたのには、ちょっと引いた・・・。
さて、塩と豆(大豆ぽい)があるから、醤油ができないかな?
食の改善に勤しむ今日このごろです。
作中登場の魔法ですが、主人公の親は白龍、周りの人はエルフ(精霊魔法が得意)ですので独自魔法を表現しています。話が進めば人の魔法もだして、比較出来る様にしていきます。
ちなみに、主人公に自覚はありませんが、使用している魔法の威力は、最上位魔法と、上位魔法、広域殲滅魔法です。
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